日記10

×月×日 くもり


両親に婚約破棄を告げられたことを報告した


アルフレッド様が私とブレット君の関係を疑われたこと

ダンジョン通いは、隠れて会うための口実じゃないのかと咎められた

その場に居た貴族たちに聞かせるように、事実じゃないことを堂々と


パーティーでの出来事を、余すところなく話した

二人とも話を聞いて驚いていたけれど、怒ることはなかった


これからどうなるのか、対応が必要だと話し合った

とりあえず、しばらく私は自宅で待機することに

また、ダンジョンに行く機会を失ってしまった

残念ね



×月×日 はれ


パーティーでの出来事が、ブレット君の耳にも入ってしまったようだ

彼が、詳しい事情について聞きに来てくれた


全てを話すと、ブレット君はアルフレッド様のしたことに激怒していた

どうにかすると言ってくれたけれど、巻き込んでしまって本当に申し訳ない気持ち


これ以上、迷惑をかけるわけにはいかないと思ったテレ度も、ブレット君はそれでも助けると言ってくれた

自分も関係あることだからと


だから私は、ブレット君に任せることにした

彼に頼りっぱなしね



×月×日 あめ


ブレット君が早々に対処してくれたらしい

国王にも報告してくれて、私の口から事情を説明させてもらえるそうだ

ブレット君には感謝してもしきれない



×月×日 くもり


今日、国王に謁見させてもらい、事情を説明した


国王は婚約破棄の内容よりも、ダンジョンに関する情報に食いつかれた

ダンジョン攻略と成長に関することを興味深そうに聞く国王


一応、ダンジョンに関する情報はアルフレッド様などに報告していた

けれど、伝わっていなかったみたい

私やエレドナッハ公爵家が情報を秘匿していると勘違いされなくて良かった


アルフレッド様との婚約を破棄するか、それとも関係を修復するのか

その判断を国王から委ねられた


どちらにしろ、公爵家には損害は出ないように取り計らうと約束してもらえた

私は、婚約破棄を受け入れると答えた


アルフレッド様との関係を続ける意味はないと思ったから

あんな出来事があったから、きっと元通りになるのは無理

そもそも最初から、私とアルフレッド様との関係は破綻していた

仲良くしたいと思っても拒否される

意味がない


その後、国王からダンジョン捜査の任務を与えられることになった

ブレット君と協力して、ダンジョンと成長に関する情報を収集してほしいとのこと


これでダンジョンに潜る大義名分を得た

今後も、私のダンジョン探索は続けられそう



×月×日 はれ


明日から心機一転

国王からも指示を受けて、ダンジョンの調査を行っていく

調べたデータをまとめて、王国へ提出する

ちゃんとしたお仕事

準備をして、ブレット君とも協力して


色々あったけれど、しばらくは集中してダンジョン探索が出来そうで嬉しい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る