第3話 義姉は一人っ子
「お兄様ずるい!私もお義姉様と遊ぶ!」
ああ、妹って可愛いなぁ。
「なかなか落ち着きがなくてね。君のような淑女になって欲しいのだけど。」
いや、自分も裏ではあんな感じですよ。言う相手がいないだけで。
遊び相手の代わりに本読んでました。ずるいもざまあも色々嗜んでおります。
「元気があってよろしいではないですか。」
「どこかのお坊ちゃまに失礼して面白い女認定されてしまっては困るからね。」
いやーそんな上手い話はそうそう転がっていないと思いますよ。
現実問題、失礼だなって思ったら潰されるだけです。
「私の前ではとても良い子ですよ?マナーはできてらっしゃいますわ。」
「もう少し交友を広げて欲しいところだが、人選がね…。」
この過保護兄貴。実在したのか。妹の友人は妹が選ぶんだぞ誘導するんじゃない。
兄妹って不思議。自分の周りには大人しかいなかったから憧れるわー。
「今度私のお茶会にお呼びしますわ。良い付き合いも悪い付き合いも経験です。」
「君が付いていてくれるなら安心だな。お願いできるかな。」
ふふっ。面倒くさい日頃の苦労なく、姉の美味しい役得いっただきー。
妹自慢するぞー!義妹と友達になりたくば私の目に叶いなさい、なーんてね!
人の妹は可愛い。愛でるだけで良いから。あそこの家はホント仲が良くて好き。
でも自分ごととなると、可愛いだけでは済まないことも知っている。
その点一人っ子は楽ですよ。妄想も自由だし、生き別れの双子とか出てこないかな。
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