第4話 暫定悪役令嬢接敵
合コンの前にお見合いするとは思いませんでした。
王子様もこれまた悪役令嬢の作品にふさわしいテンプレート王子さまでした。
私に求められる役割を理解したうえで考えました。
『とりあえず断ってみようと』
しかしながらお断りを言っても意味が無さそうなので提案しました。
「お嫁に行くのが怖いのです。お婿さんと家で幸せに暮らしたいです」
見事な理由。
結婚は反対していないが嫁入りしたくない。
私と結婚をしたければ王族としての地位を捨て婿入りしろと。
おそらく激高してお見合いは不成立となるでしょう。
「わかりました。私には優秀な兄がおりますので、喜んで婿入りさせてもらいます」
……私の人生設計はいきなり失敗しました。
本当に良いのですか?
私は、賢くない女子大生なのですよ?
貴方にはヒロインと言う素晴らしい……。
おそらくハーレム作って誰の子とわからない子供を産むだろうヒロインが居るのですよ?
王子様はとてもとても優雅で素敵な挨拶の元に去っていきました。
私は何処で人生を軌道修正するのか考えなければなりません。
王子様が本当に婿入りするなら義弟が登場することは無いでしょう。
そう考えるならヒロインは悔しいでしょう。
悪役令嬢の作品のストーリーが大きく変わったのですから。
もしかして、そう考えるなら私は悪役令嬢として大活躍をしているのでしょうか?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます