第2話 暫定悪役令嬢疑心暗鬼

 などと考えていたがメイドさんにあっさりと捕まりました。

その後は何事も無かったように、暫定自室にて待機しております。


「すくなくともここが敵地でなさそうで良かった」


 悪役令嬢ものなら家族はお金と権力と肩書はあるけど頼りにはならないか子供を駒としか思っていない冷血漢。

 兄弟姉妹がいるなら敵になる。

 メイドはどうなのだろう?

 おそらく私の味方はいないか居ても成長過程で居なくなる。

 その前にお見合いがあって、王子様と婚約してひたすらお姫様教育?

これをさせられるのよね

描写だと一瞬だろうけどプライベート無くて。

 次は特別な学校に放り込まれるのよね。

それで、婚約者の王子様は自由奔放なヒロインに惚れて悪役令嬢の私は嫉妬でヒロインを排除しようとして追放か処刑されると。

 改めて考えると救いようない未来。

何も人生楽しめずにヒロインの踏み台で終わるなんて絶対にダメ。

 お見合いを断り王子様の婚約者にならない。

おそらく無理。

理由は、お見合いが決定した時点で本人たちの意思と関係なく決まっているから。

おバカ女子大生にだって、それぐらいはわかる。

 特別な学校に行かない。

 これは不可能ではないかもしれない。

 あの兄貴がいつも言っていた。

学校に行かず家庭教師で教育を受けたらよいのにって。

それで聞いたのよね。


「家庭教師お願いって言って通るものなの?」

「悪い虫がつかないようにって甘える。俺ならそうする」


 ヒロインと言う悪い虫がつかないようにって笑って言ってたのよね。

可能性があるなら賭けてみようと思う。


「お嬢様。ご主人様がお呼びです」


 メイドからの呼び出し。

これは物語が動き出したという感じなのかな?

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