第3話 帰還

カス「思ったんだけどさぁ」


ボエ「うん」


カス「前回、竜王倒すためとか言ってたけど…前々回になんか倒してなかった?」


ボエ「そうだっけ?」


カス「ほら、なんか俺が神になった時に指パッチンかなんかで倒したって書かれたはずなんだよな」


ボエ「確かにそうだったかも、じゃあもう行かなくていいんだ」


カス「いやーでももったいないからさぁ伝説の武器(名前忘れた)とか経験値が。やっぱ行っとこうぜ、もしかしたらまだいるかも」


ボエ「おっそうだな」


と、いうわけで竜王の城、ラストダンジョンに参ってきたわけですが、そこにはなんと第二形態のまま待ち構えていた竜王がおりました。これがラストボスの貫禄、彼の者の腕は六本で牙も六本、頭は一本で脳は七本の怪物がそこにはおりました。


ハルが宇宙の彼方から最後のバックグラウンドミュージックを鳴らす。これはある天才が5分で作ったといわれる伝説の曲である。実のところ遥か昔の古代ギリセアの大昔にオルンピックという運動会の開会式で使われたのは秘密のところだ。


「待っていたぞ、勇者一行とその仲間達よ…。我は竜王、世界の半分を支配する者也。人間などというたわけた種族をこの私がいま絶ち切ってやろう。」


「ふん、望むところだ!」


「かかってこい!俺はメタルスライム、経験値高!」


カスは聖剣「アナ-ウォーズ・ザ・ス(記憶の消滅。)」を振りかざす。60年間、共に歩んできたこの剣はもはや彼の身体の一部と言ってもいいだろう、差し支えない。一方、ボエは実は前回聖剣を割られているので素手である。これが準備をする者としない者の差である。


「秘技、キリキザミキリキザミン!」キリキリキリミーカミーカミカ


竜王の爪の先端に摩擦熱が走る。これは実際どのくらいのダメージかというと0.01とかでしょうか、ちなみに竜王のヒットポイント及びヘルスポイントは9000。


カスは自身と聖剣に幻滅した。ついでに恐ろしさと絶望のあまり涙すら流した。


「これが…人間の力の限界。俺達はよく頑張った、恨むならここまでしか進めてない歴史を恨むんだな」


「竜王!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


「!?」


あまりにも弱すぎるカスを見限ったボエは、再び宇宙に旅立ち気が狂う程長い年月が過ぎた後、宇宙船を掌握し全ての兵器技術をオールコントロールした。確かに偉人達は怠け者だったかもしれない、しかしだからこそ現在を生きる我々が勤勉に働く事ができる。


「これが!人間の力だあああああ!!!!!!!!!!!!!!!」


ボエはハルに命令して恒星崩壊ビームを放った。直撃したラストダンジョンには、まさにブラックホールが誕生したのだ。いつかのエイリアンサイコロステーキは元気だろうか?これが俺達からのレクイエムです。



─────



こうして最後の戦いは終わった。ブラックホールの破壊力はあまりにも余りにもで星の全てを塵と化してしまったのだ。



主演


カッスオドル カスカス君


ボエボエウス 邪イアンの歌


カニ カニ


ハル 9000年前の中古洗濯機


エイリアン KA-S研究所の産物


竜王 KA-S研究所の副所長


朗読 女戦士エルニス



THE END

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