グループチャット『裏・2年3組』②

日向『いや~、今日の庭代さんには驚かされた……』


加藤『だねぇ。急激にレベルアップしたよね』


日向『あれはレベルアップというかクラスチェンジしてたよ』


菅野『クラスチェンジ笑』


花園『でも二人が急に庭代さんに話しかけるから驚いたわ。暫くは静観しようって話だったのに』


酒本『そうだよー! 私だって庭代さんと話したい気持ち我慢してたのに! てか、二人のことはそっとしとこうって言い出したの日向じゃん!! 早速抜け駆けしやがって〜!』


日向『面目ない……流石にあれをスルーできるほどの忍耐力はなかったです……』


加藤『ごめんね酒本さん、日向ちゃんバカだから』


日向『酷いよ加藤さん……』


川崎『でもあの可愛さには驚いた。長い前髪と黒縁眼鏡の裏にあんな美少女が居るとは……話を聞いてみたくなる気持ちは分かる』


沢村『顔が強すぎて私もビビった。流石に予想外』


花園『そう? 私は前々から庭代さんは綺麗な顔立ちしてると思ってたわよ?』


菅野『失礼ながら顔の印象はゼロでした』


日向『同じく……』


酒本『同意』


花園『みんなで散々可愛いって話してたのに』


酒本『あれは動き全体というか、あーちゃんと二人でいる時に溢れ出る雰囲気が素晴らしかったというか……。私もまさかなるとは思わなかったよ』


日向『髪型をあーちゃんに弄られたって言ってたけど、髪型だけであんなことになるかね? 溢れ出すオーラが変わってたよ』


菅野『私も最初はあれが庭代さんだって分からなかったからなぁ。てか、先生も気づいてなくて「教室間違えてますよ」とか言ってたよね笑』


川崎『あの先生が庭代さんのことを授業で指名してるところ見たことないし、下手したら存在を初めて認識したのかもよ笑』


沢村『今思えば去年はクラス全体でそんな感じになっちゃってたし、マジであり得るなぁ……』


菅野『それ下手したら虐めでしょ』


川崎『いやいやいや! マジでそんな気はなかったんだよ! でも本人が気にしてたら申し訳ないことしてたなぁ……無視する気とかは本当になかったんだけど……』


花園『あの子の場合はそんな心配しなくていいと思うけれど……。まあ、引っかかるならそのうち謝っておけば良いじゃない』


沢村『その時は私も一緒に謝り行こ』


川崎『そうしよっか……』


日向『それより私はどうしたら良いと思う? 勢いに任せて明日も二人と話す約束を取り付けちゃたんだけど……』


酒本『私も一緒に話聞きたい』


花園『人が多いと庭代さんが逃げるわよ』


酒本『日向、庭代さんとは私が代わりに話すから、アンタはいつも通りカトちゃんとイチャコラしてなさい』


日向『それこそ意味わからんでしょ⁉ なんで約束を取り付けた私が除外されるのさ!』


酒本『黙ってな、この裏切り者』


菅野『コラコラ、喧嘩をするでないよ。二人とは私が話してくるから、君たちは待ってなさい』


日向『待て待てっ! 菅野さんまで私を抜こうとするな!』


花園『はいはい、冗談はそのくらいで……。明日はあまり考えすぎないで、あーちゃんの方に軽く話を聞いて済ませれば良いんじゃない?』


加藤『それが無難かなぁ。まあ、日向ちゃんがまた暴走しないように手綱は私が握っておくよ』


日向『いつもお世話になっております……』


酒本『すっかりカトちゃんの尻に敷かれおって』


菅野『任せたよ日向。我々の代表として、しっかり二人の馴れ初めを聞いてきておくれ』


日向『了解、まあ、庭代さんに嫌われない程度に頑張ってくるよ』

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