第5話
学年もあがり小学4年生、日々野陽太はいつしか学校で暴れて両親に学校から連絡がいく そんな生徒に育っていた。 家に帰れば父からのご指導をうけるのだが指導に対して足りない頭でも回数を重ねると次第に疑問を持つようになった。
物を放置する癖のあったどうしようもない僕に父からは物を壊してはいけないということを愛用していた腕時計やゲーム機をコンクリートに打ち付けられて教えてもらい、人を殴ってはいけない、傷つけてはいけないということを顔と尻の痛みで教えて貰った。
カッとなったらすぐ手を出すいつしか同級生の間でそう言われるようになった。学校に行けば父はいない。 何かキレるネタを求め時に相手を見つけ殴りかかった。窓ガラスも割った。 何かの拍子で投げた箒が天井の蛍光灯にあたり粉々になったガラスの雨が綺麗に思えた事もあった。
だがしかし小学5年生になるとそうもいかなくなった。きっかけは家庭訪問である。父も母も教師という家庭で、家庭訪問をされ 同職で理解してるのでどうぞ叩いてもらって結構ですから という言葉から本当に叩いてご指導をしてくれる担任の先生ができたのだ。
校外学習で周辺のゴミ拾い活動をしていた時だったた。
時間を守らなくちゃいけないと頭の中で思っていた僕は田んぼを横切りガードレールを登ってショートカットをしたのだ。が、それを担任の先生に見つかり、素晴らしいビンタをうけて歩道で横殴りにとばされたのをよく覚えている。
その他にも色々とあったが割愛する。
今思うと学校で暴れることによりストレス発散が出来ていたのだが5年生の頃から暴れることも出来なくなり、いつしか家では父に怯え、学校では担任に怯え ストレスを抱えるようになった。
唯一信頼というか心を寄せることの出来ていた祖母という存在があったが、よく言われていたのが がまんがまん すぐかっとなって手をだすのはだめだ がまんがまん と言うこと。
ごめんけどがまんがまんがまんがまんを繰り返した先が今 例えるならストレスという水をグラスに注ぎ続けた結果溢れている そんな状態なんだ。
この頃から誰にも迷惑かけない対処法を考えた末編み出したのが自分の頬を拳を固く握り殴るという誰にも迷惑をかけない自分のストレスも発散できるWin-Winの方法だ。
はたからみたら自分で自分の顔を殴るやばい奴。
しかし家では物を壊してはいけないと物を壊されて教えを説かれ,人を殴ってはいけないと毎日のルーティンの用にうたれて教えを説かれ,学校にはまた叩いても問題ない権を得ている担任がいた事で足りない頭で考えた末の自分なりに周りに迷惑をかけない手段だったのだ。
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