第3話初めての異世界の為、生きる為に兵士の訓練と常識等を習う

バザール大臣が「勇者の皆様では、御一人ずつ国王陛下の前に出て来て、ステータスとスキルの報告をお願いします。一応側に控えている2人は書記官と鑑定を担当します。」

すると逆木が「ギャハハハハハッ、この異世界とやらは、俺の為にある様な世界だぜ。俺がバンバン魔物や魔族を倒してやるよ。」

子分の合間と今木も「これはすげー、この力でこの異世界で暴れてやるぜカッカカカッ」

「魔法が本当に使える世界かゲームみたいだな、俺の得意分野だぜクックククク」

中村も「この力があれば、この異世界で俺のやりたい様に生きる事が出来るぞ。バッハハハハ」

他の人達も「どうせ直ぐには帰れないなら、冒険とか異世界旅行とか美味いもの巡りとかしたいね。」

と和気あいあいと話をしているが、王様の危機的な状況の話を聞いていなかったのだろう。

平和ボケした日本人らしかった。

自分のステータスを見たからか、最初と違い勝手な事を言い出していた。

1人1人王様の前へ行き、ステータスとスキル•固有スキルを合わせて報告する。

王様へステータスの報告を終えた女の子の2人がトイレに行くと連れションだろう何人かが、一緒に行き藤波マナミも出て行くのだった。

俺の番となり、ステータスフェイクで誤魔化してあるステータスを言うと、ワルの4人組が側で聞き耳を立てていたらしく、逆木が

「ギャハハハッ、称号が勇者ではなく、間違われた異世界人だ〜」

合間も「カッカカカカッ、ステータスはこの異世界人の一般人よりも低いらしいぞ」

今木も「クッククククク、聖白神ルンバの加護やスキルも無く、言語理解とアイテムボックス(小)と回復と物理攻撃耐性だけってか、クッククク」

中村まで「バッハハハハ、間違いで来たなら、スキルの回復と物理攻撃耐性要らなくねぇか、俺は剣主体で戦うから回復は俺によこせよ。チッ、白魔法とチェンジするよりは白魔法が使えた方が良いか、剣技高速雷神剣を失うわけにはいかないし、身体強化(小)も必要だな。」

と言うと逆木が「じゃ、俺がもらうな固有スキル強奪ー、????どうやったら強奪が使えるんだ。作動しねぇじゃないか」

合間が「じゃ、俺に任せてくれ。コピー作動???あれ?俺のコピーも作動しねぇや」

今木が「じゃ、俺がやってみるな。スキルモノマネ起動ー????あれ、俺もやっぱり駄目みたいだ、何か条件があるのかな?」

やはり、こいつ等のスキルを封印して正解だったらしい。

バザール大臣が「これこれ、仲間割れしてはいかん。神様から頂いたスキルだから何かの役に立つはずじゃ」

逆木が「馬鹿かてめぇは、こいつは異世界勇者の俺等と違って間違われた異世界人だ。ステータスも低いし、加護すらねぇ使い物にならねぇ仲間でも何でも無いんだよ。ただの足手まといなんだよ~」

合間、今木、中村3人は嫌らしくニヤニヤ、ニタニタ笑っていた。

他のクラスの人も俺を庇う人はなく、下手なことをして巻き添えに合うのはゴメンとばかりに無視する者、そっぽを向く者ばかりである。

そんなこいつ等とは一緒に居たくないので、

「王様、今彼が言っていたように私は足手まといです。地球に帰るまでの間の身分証明とお金を少しばかり頂けましたら、後は自分で何とかしたいと思います。お城から出る許可を下さい。」

王様は暫く考えてから「貴方の好きな様にしてよろしい。でも、その低いステータスでは弱い魔物にすら勝てないと思うから、どうだろう騎士団にて少し訓練をして自信を付けて城を出るというのはどうかね。その時に当分の間の生活費と身分証明を渡そうではないか。」

「有難う御座います。実は魔法に興味が有りまして、こんな自分でも身に付けること、使う事が出来ますでしょうか?」

「私が御説明させて頂きます。私は王国魔道士隊長のペスパーと申します。お見知り置きください。

魔法は誰でも使えます。

MPが必要ですが低いMPでも魔法を使い続けていれば、より多くのMPをその身体に身につく事が出来、更により大きな強い魔法を使うことが出来ます。

魔法には4大魔法と云われている基本となる魔法の火、水、土、風の魔法は訓練により誰でも身につく事が出来ます。

その他にも生活魔法、白魔法、黒魔法、炎魔法、緑魔法、氷雪魔法、植物魔法、付与魔法等の魔法があります。

これは代々家に伝わり親から子へ遺伝や秘伝として伝わる為、伝わり難いのですが、この国にはそれを教える魔道学校がある為、覚えることが出来ますが人それぞれには、属性という物があり、覚えやすい物、覚えにくい物があり、属性が合うと直ぐに覚え使う事が出来ますが、属性が合わないと幾ら頑張っても覚えることが出来ない物もあるのでご承知おきください。

又、そういう物でも稀にダンジョンの宝箱で見つかったり、神様から頂いたり、突然目覚めたりもしますが、教育なしでは偶然や自然には身につく事が難しいと言われています。

他には神秘の魔法と云われている神様や悪魔からもらえる創作魔法、合体魔法、雷魔法、光魔法、暗黒魔法、時空魔法、精霊魔法、龍魔法、封印魔法、結界魔法、古代魔法、召喚魔法、死霊魔法等の魔法も報告されています。

但しこれは与えられた本人のみが使え、1代限りの子への伝承はできないものとされてます。

なので、訓練次第では火魔法、水魔法、土魔法、風魔法の4大魔法を身につける事が出来、皆様が持っている白魔法等もここで教えることが出来ます。

魔物との戦いでも十分使え、大概の魔物はこれで倒せますが、強い魔物は4大魔法のLVを上げて威力を強める必要があります。

最初は基本となるこの魔法を覚える為の訓練を始めます。」

「有難う御座います。では、その4大魔法を覚えるまでで結構ですので、訓練をお願いします。」

バザール大臣が他の人に向けて言う。

「他の異世界勇者様方お聞きしましたか、誰でも4大魔法は使える様になります。魔法に興味のある方は魔術師の訓練を剣、槍、弓、格闘等に興味のある方は騎士団の訓練を受けて強くなられて下さい。」

すると、「うおおおおーっ、よおっしゃー、俺はやるぞー」

「私も小さい時から魔法使いに憧れていたの」

「私も魔法が使える様になりたい」

「そうね、今すぐ帰れないなら魔法でも覚えましょうかね。」

等、皆前向きな姿勢になってきたようだった。

しかし、一緒に訓練や同じ兵舎では前と同じ、いや前の生活以上にイジメなどが考えられる。何せ今は止める立場の先生が居ないのだから。

なので、バザール大臣の所へ行き、

「彼等と同じ訓練では自分では足手まといになってしまいます。どうか彼等とは分けて訓練出来ませんか」

「ふむ、さっきのような事があってはまずいから、兵士の訓練の方を受けてみるかね。兵士の方でも4大魔法の基本と訓練もあるから、身に付ける事も出来ると思う。」

「はい、お願いします。」

「兵舎も騎士団の寮とは別になるが、兵士の訓練はきついし、兵舎も合同で使用するから臭いし狭いし汚いし、プライベートも無いけどいいのかね」

「我慢します」

「分かった、丁度兵士隊長がいるから紹介しておく、バンビーノ兵士隊長、ブルータス兵士長こちらへ来てくれ」

「ハッ、何か御用でしょうか」

「2人でこの異世界人に兵士の訓練をしてあげてくれないか」

バンビーノ兵士隊長が「ハッ、分かりました。必ず立派な兵士にします。」

「いえ違います。4大魔法さえ使えれば自分は城を出る約束を王様としてますので、魔法だけの訓練をお願いします。」

バザール大臣、バンビーノ兵士隊長、ブルータス兵士長3人は、複雑な苦笑いをして、ブルータス兵士長が「身体にスタミナが無いと直ぐにMP切れになるし、MPが切れたら剣等で魔物と戦うしかないから、少しは兵士の訓練もした方がいいと思うぞ。」

「では、剣も少しだけ教えて下さい。」

バザール大臣が「では、ブルータス兵士長、彼の事は任せた。」

「ハッ、分かりました。では彼を兵舎の方へ案内します。」

「宜しくお願いします。出来れば他の兵士の人には自分が異世界人だと言うのは黙っていてください。期待をされると心苦しいです。」

「分かった。君の事は黙っていよう。」

ここで皆とは別れてブルータス兵士長に連れられて1人兵舎の方へ行くと、幾つもある細長い建屋の1つに入る。

30人1部屋、2段ベットが両サイドに並べられカーテンすらなく、プライベートが全く無いようだ。

自分が入った兵舎は、新兵が入る所で自分よりも年下が何名かいた。

簡単な自己紹介をした後、兵士装備一式とベットを割り当てられて明日から日の出起床、朝食後から午前中基礎訓練、午後から魔法訓練という事になった。

翌日の訓練では、午前中は1日中、走り込みが主で体力を付けるのが重要だと言う事であったが、自分はチビ、デブ、運動音痴、家では運動する事なく、引きこもり1人で遊べる漫画やゲームばかりしていた為、マラソンは200mすら走れず息が切れて倒れてしまうが、スキルの回復がここで働き、5分程で復活し、又走り込むのであった。

自分の走りは酷く遅い上に、200m走っただけで、汗がすごく息が”ゼハァ〜、ゼファー“とまるで、4、5時間走り込んでいるかのようで、他の新米兵士の人が何周も追い抜いて行く、その際自分よりも小さい子に”クスクス“笑われて指を指されて「みっともないなぁ、才能無いよ」と言われてしまい、ダンダン意地になって、つい立ち上がり走ってしまう。

午前中だけで、体力を全部使い切ったかのように、ぶっ倒れ、お昼のご飯が喉を通らないのである。

午後から念願の魔法訓練で魔道士の教官バディ道士から魔法とは何か、魔法の基礎となる魔法の練り方、魔法の呪文の詠唱等を主に習い実践していく。

バディ道士は優しく丁寧に新米の自分等に教える為、判り易い。

道士曰く、4大魔法が何故覚えやすいのかを教えてくれる。

「自然には4大魔法の基礎となる魔素が充満しているから、その属性を持ってなくても訓練すれば身に付くことが割と簡単に出来る。」との事だ。

何とか魔法LV=0とある人は、その魔法の属性を持つ為、その魔法が覚え易いしLV上げも、し易いらしい、速い人だとその日で覚える人もいるとの事。

4大魔法以外の何とか魔法LV=0が無いと、その魔法の属性と素質がない為、覚える努力をしても早くて5ヶ月掛かり、10年掛かっても覚える事が出来ない人もザラにいる様だ。ここで1つ気になっている事を質問して見る。

自分の時空魔法には、ランクというのが付いているが、他の人の魔法には、ランク表示がないのが気になっていたのだ。





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