第51話 体育祭 7
体育祭開会式。
さっきは選手宣誓の時に騒動が起こったのでそこから始まる。
白組と紅組から一人ずつ代表者を決め、その二人の生徒が選手宣誓を行うことになった。
『選手宣誓』
まずは紅組。親衛隊チームの宣誓だった。
「ボクらは正々堂々と戦い! 勝利することを誓います!」
勝つことを宣誓しちゃったよ…。
なお、朝礼台に立っているのは会長の頬を叩いていた親衛隊隊長である。釈放されたんだね。
「宣誓ー!! オレ達は、正々堂々と戦い!! 真正面から白組を打ち負かす事を誓います!!」
打ち負かすのかーそっかー…。今日も元気だね転校生くん…。
この熱血男共め!! オレが溶けたらどうするつもりなんだ!
…という気持ちは心の奥に押し込めておくとして。
とうとう始まるのか。体育祭。
因みにこの体育祭が終わると、夕方に森の方にある神社で夏祭りが行われ。神社への道は学園から繋がっているので、一本道に沿って屋台などがひらかれる。
屋台をひらくのは主に教師たちだが、たまに森に住む妖怪が面白がって屋台を開いていることもある。生徒側として楽しんでいることもあるのだが、それは置いておく。
妖怪は妖怪の末裔なら全員視ることが出来る。まぁ妖怪の血が薄くとも妖力があれば視えるのだ。人間だとそもそも妖力を持っていない者がほとんどで、見えないのだが。
お祭りは別にでっかい花火が打ち上がる…ということは無い。無難に校庭でキャンプファイヤーだ。
…いや、どこが無難なのか。
オレは主に火消し係りとなっている。
なぜならわざわざ消火器使うよりコストがいいからだ。
まぁその仕事を受ける代わりに火にはあまり近づかなくてもいいという許可を貰ったのだが。ほらオレ溶けちゃうし(冗談か本気かわからない)。
キャンプファイヤーを囲み盆踊り…ではなく、その周りでダンスを踊るのだ。二人一組で。
異性も居ないのにやる意味はあるのかと思った。
友情でも深めるのか?
まぁオレには関係ないか。
あんな大きい炎、近づけないし。コンロとかは平気なんだけどね。
あぁでもこの学園は同性愛者が多かったな…。ドキドキするのか。
楽しいならいっか。
それで済ませる結は割と楽観的だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます