第29話 審判ポーカー①
敗者復活最終決戦まで残り50分。ケイの部屋でアカリとの勝負が始まった。
アカリ「で、なんのゲームで対決する?」
ケイ「部屋に備え付けであったトランプを使う。ゲーム名は "審判ポーカー" だ。俺の好きな漫画でこのゲームが出てきてな、ルールは簡単だから説明する」
〜審判ポーカー〜
①お互い1〜10のカードを手に持つ。先行はカードを1枚選び表向きで提出する
②後攻は相手のカードを見てから自分のカードを1枚選び裏向きで提出
③先行は後攻のカードの数字を予想して宣言する。当たれば先行の勝ち、外れればお互いの出した数字の大小で勝負を決する。勝った方が場に出た2枚の数字分点数を獲得する
アカリ「もし先行が8を出して後攻が2を出したとする、そして先行が相手の数字を9と宣言し外しても、8対2で数字は勝っているから先行の勝ちになり10点を手にするのね」
ケイ「そう、あくまで勝負は数字の優劣だ。でも先行が8、後攻が9を出していて先攻が相手の数字を9と宣言したら先行の勝ちで17点入る」
④1は10に勝てる。先行後攻をそれぞれ4回計8試合行い、第9試合のみお互い同時にカードを出し数字の高い方の勝ち。全9試合が終わり得点を多く持っていた方の勝利
ケイ「そしてこのゲームの面白い点が、先行より後攻の出した数字が下回った場合だ。仮に先攻が8、後行が3を出したとしよう。この時宣言で3を当てれば先行に入る得点は2倍となり22点入る」
アカリ「なるほど、先行が高い数字を出したから後攻は低い数字を出して損失を抑えようとしても、それを逆手に取られるかもしれない訳ね」
ケイ「ルール説明は以上、2試合だけ模擬をやってみるか」
模擬戦の先行はケイ、後攻はアカリとなった
ケイは最初に6を出し、それを見てアカリはカードを裏向きで出す。
ケイ「んー...アカリの出したカードは、7!」
アカリ「フフッ...まぁ先行の出したカードの1つ上の数字を出すのがセオリーよね」
アカリは自分の出したカードを表にする。その数字は8だった。
ケイ「チクショウ! アカリに14点だ」
続いてアカリが先行、ケイが後攻となる。アカリは7を出し、それを見てケイはカードを裏向きで出す。アカリは少し考えた後"2"と宣言した。
ケイ「クソッ! なんで分かるんだ!」
ケイは自分のカードを表にすると、それは2だった。
アカリ「先行より下回った数字だから、私に入る得点は2倍の18点ね。第1試合の点数も含めると32点」
ケイ「模擬で良かった...これを8回繰り返し最後は同時にカードを出して数字の高かった方の勝ちだ。ルールが分かったら本番を始めよう」
アカリ「えぇ」
ケイ「その前に契約書だ、これにサインしろ」
"誓約書 審判ポーカーに勝利した方が敗者復活戦を制し明日のゲームで優勝した場合、ケイ、ミオ、アユ、アカリ、アオイ、ミドリで賞金を山分けする"
2人とも誓約書にサインし、敗者復活を賭けた戦いが始まった
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