第23話 フルーツパーティー②
ヒカリ「ジャンルは "謎解き" です!」
続く謎解きはセイガとケイ、監察官をマイクが務める事になった。
セイガ「このゲームは上手く出来てる。途中で信用できる2人を見つけたらその2人にミニゲームをずっと任せる流れになるが、ミニゲームのジャンルを毎回変え事前に言う事で全員が均等にミニゲームに参加する様になってる」
ケイ「得意ジャンルと苦手ジャンルがあるからな。いくら信用してる2人でも死ぬかもしれないのに苦手ジャンルのゲームには参加できない」
セイガ「恐らくこの先も皆均等にミニゲームに参加する事になる、当然狼も100%ミニゲームに参加するって事だ。だからこそ僕はケイの実力を買って、いち早くケイが市民だと信じたい」
ケイ「俺もセイガが市民だと心強いな」
ヒカリ「それでは謎解きゲームを始めます! 制限時間は1分! ではスタート!」
タイマーが起動しモニターに問題が映された
"石⇄石 音⇄音 朝⇄朝 秋⇄?"
ケイ「難しい...これを1分か。どこから手を付けて良いかとっかかりがない」
ケイは焦りながらも頭を回転させた。
制限時間残り40秒
セイガ「分かった」
ケイ「本当か! 助かった...」
でもセイガは答えを言おうとしない。そして監察室のマイクに聞こえない小さな声で言った
セイガ「ケイ、ここまでだ。俺は答えない」
ケイ「は!? 何言ってんだよ、ミスったら死ぬんだぞ...まさか!」
ケイは気づいた、ミニゲームに失敗しても狼は死なない。ケイは急いでマジックミラー越しにいるマイクにセイガが狼である事を伝えた
ケイ「マイク聞こえるか! セイガは答えが分かってるのに俺を脱落させようと黙ってる! あいつが狼だ!!」
制限時間は残り25秒。パニックになり涙を流していたケイは少し冷静になり生き残る道を探った
ケイ「俺がこの問題を解けば生き残れる...」
"石⇄石 音⇄音 朝⇄朝 秋⇄?"
ケイ(この3つの例題の共通点を考えろ、そうすれば "秋⇄?" の答えも見えてくる。まずは漢字1文字で平仮名にすると2文字、でもこれだけじゃ分からない。他の共通点はまるで見当たらない...でも何かあるはず、もうひとつ共通点が!)
残り10秒。ケイは「石、音、朝、秋」と声に出して考えていた、そしてもうひとつの共通点に辿り着いた
ケイ(...声に出すまで気付かなかったが全部母音から始まっている。なら平仮名とかじゃなくローマ字にするべきだったんだ。)
"ISI(石)" "OTO(音)" " ASA(朝)"
ケイ(ローマ字にすると回文になっている! 逆から読んでも同じ言葉だ! という事は秋をAKIにして逆から読めば)
制限時間は残り1秒。ケイは急いで答えを口に出す
ケイ・セイガ「イカ!!」
何故かセイガも同じタイミングで答えを言っていた。
ケイ「答えないつもりじゃ無かったのか?」
セイガ「すまない、ケイが市民かを知りたくてカマをかけた。俺は残り1秒まで待ってケイが答えるかを見ようとした、狼ならこの状況分からないフリして正解を言わなくても良いからな」
ケイ「俺の正解に辿り着く時間が遅くて奇しくも同じタイミングで答えた訳か」
セイガ「ケイが本気で生き残ろうとしたのが分かった。あの死ぬかも知れないと言う焦り具合、演技ではできない。お前は市民だ」
ケイ「ありがとう。俺もセイガが残り1秒で答えた事で市民だと信用できた」
2人は握手した。1/6で狼がいる中で、信頼できる仲間を見つけたのだ。
ヒカリ「終了〜! 正解の部屋にはメダルを渡します!」
天井からメダルが落ちてくる。元いた部屋に戻りガチャガチャを回す。出てきたのはメロンの缶バッチだ
ゴウ「よっしゃ! 被らなかったぜ!」
現在イチゴとメロンを集め残すは2つ。
ヒカリ「皆ごめん、時間押してて早めに次のミニゲーム行くね、続いては"裁縫"です!」
マイク「裁縫...となるとモブコだナ」
ゴウ「唯一の女だしな。でももう1人どうする? 俺には無理だ」
マイク「ゲーム内容を針に糸を通すチャレンジと予想すル。なら緊張しない冷静な奴が行くべきダ」
ケイ「さっきのミニゲーム、セイガは冷静で20秒くらいで謎も解いた。セイガは市民だと思うし任せて良いと思う」
セイガ「ありがとうケイ」
ゴウ「じゃあ監察官は俺にやらせてくれ!」
こうしてセイガとモブコが"裁縫"にチャレンジしゴウが観察官となる。
3人が部屋に入って4分後、ゴウが扉から出てくる
ケイ「どうだった?」
ゴウ「ぐっ...ダメだった」
ケイ「まさか、1人死んだのか!」
ゴウ「あぁ...死んだのは...」
ゴウから死んだ人を聞き出そうとするとチャレンジ部屋の扉が開き人が出てくる...出てきたのは
モブコ「ごめん。失敗しちゃった」
ケイ「嘘だろ!」
ケイは急いでチャレンジ部屋に入るとすでにセイガの死体は無く、部屋に大量の血だけが残っていた。
ケイ「クソォ〜〜〜!!!!」
こんなにもあっけなく人は死ぬ。
ケイは雄叫びを上げた。
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