第11話 団体戦人狼⑤
〜3日目夜時点生存者〜
ケイ
アカリ
セイガ
オウリ
リカ
モブコ
3日目の夜、アカリはモブコを襲撃した。セイガでも良かったが万が一オウリが騎士の可能性も考えたし、セイガを襲撃しない事でセイガペアに人狼がいるとリカに思わせるためだ。
機械音「おはようございます、昨晩襲撃された人は...モブコさんです、モブコさんは会議室から退出して下さい。それでは4日目朝追放会議スタートです」
セイガ「5人になっちまったな」
オウリ「まーた嘘ついちゃってケイ君さぁ..まぁでもここでアカリ追放したら終わりなんだけどな」
リカ「誰なの...」
セイガ「リカちゃん、安心して。アカリを追放すれば勝ちだよ」
リカ「本当...ですか?」
アカリ「違うわよ。セイガペアのどちらかが人狼。ここでわたしを追放したら負け」
リカ「ケイさん...本当の事言って下さい」
ケイ「そろそろ潮時か...人狼は、オウリだ」
オウリ「なんなんだお前は!」
セイガ達はミドリが裏切り者だと思っている為ケイがアカリの味方だとは気づいていない。今オウリを人狼だと言ったのも、オウリが追放されても5日目の朝でアカリを追放すれば良いと思っているに違いない。
セイガ「リカちゃん良く聞いて、ケイはただ人数を減らしたいが為に仲間の市民を追放しようとしてるんだ、アカリもそれが都合が良くてケイ君を襲撃しない。確かに5日目の追放会議でアカリを追放できるが、夜にリカちゃんが襲撃されてしまうかも知れない。確実に生き残る為にアカリに追放しよう」
アカリ「墓穴を掘ったわね」
セイガ「どこがだ?」
アカリ「そう、私が人狼なら追放は明日でも良いのよ。でもセイガかオウリが人狼なら? 今日どちらかを追放しておかないとどうなるか考えて」
リカ「もしセイガさんかオウリさんが人狼なのにアカリさんを追放したら...夜に私かケイさんが襲撃されて次の日セイガさんペアに過半数を取られてしまう」
アカリ「その通りよ。しかも私のペアは2日間連続で追放されてる、もし私が人狼なら仲間が追放されそうな時に自分が人狼ですと公言するわ。そうすればミドリとアオイは明日以降のゲームに進めたのだから」
リカ「確かに...」
ケイがミドリとアオイを追放する流れに持っていった時にアカリが抵抗しなかった理由は、この時リカを説得する為だったのだ。
セイガ「違うよリカちゃん。アカリは人狼でミドリは裏切り者だったんだ、だから人狼陣営を勝たせたかったんだ」
アカリ「1日目の追放会議を思い出して。もし私が人狼なら仲間のアユを追放しようと言い出すかしら?」
リカ「確かにアカリさんがアユさんを追放する流れに持って行ってた」
ケイはただ感心していた。ここまでのアカリの行動全てが伏線だったのだ、こうまでされてアカリを論破できる者は1人もいない。
セイガ「でもよ、カイザー襲撃されてるんだぞ? なんで味方を襲撃なんかしなくちゃいけないんだ」
アカリ「カイザーは本物の占い師、だからこそ邪魔だったのよ。人狼は残り1人でペアにいるんだから、敵の誰を占っても白しか出せない。もし誰かに黒をだして次の日嘘だとバレたらカイザー達は全員追放されてしまう。だからカイザーを襲撃しつつ、味方が襲撃されたので自分達に人狼はいませんと言う言い訳も作れる」
セイガ「くっ...なんだ? あいつなんで人狼なのに市民みたいなんだ?」
オウリ「訳わかんねぇ...俺も俺が人狼みたいに感じちまう」
アカリ「だいたい、アオイが騎士なのに嘘の騎士coしてるお前が人狼なのは確実なんだよ」
セイガ「あ!? 騎士は俺だよ!! アオイが嘘ついたんだろ!」
アカリ「もしお前が騎士でお前達に人狼がいないなら、何故カイザーを護衛しなかった?それはお前達に占い師が必要ないからだろ!!」
セイガ「ぐっ...それは...作戦で、オウリが騎士と見せかけて俺がそれを守るつもりで..」
リカ「もういいです...分かりました、オウリさんに投票します」
ケイはアカリと言う天才と味方になれた事で勝利できた、だがケイは恐怖を覚えた、この先アカリと戦う可能性がある事に...その時俺は勝てるのだろうかと...
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