第3話
「まだ何か隠してる事が有るんじゃないかな?」
「どこまでわかってるんですか」
「まぁタンスに何かがある事くらいは分かってるよ」
この人は只者じゃ無さそうだ敵に回してはいけない気がする
「そうですか」
タンスを開ける
鼻が曲がりそうだ
「やっぱり」
「最近衝動に駆られそうでなんとか押さえ込んでいたんですけどやっぱり恨みもあって抑えこめそうに無さそうです
ごめんなさいハヤテさん」
そう言うとハヤテさんの心臓目掛けて振りかぶった
そうするとハヤテさんは避けてハヤテさんの脇腹をかすめた
それと同時に鳩尾(みぞおち)に拳をめり込ませられる
気が遠のいてゆく
その時ハヤテさんが痛みに顔をしかめながら呟いた
「っ…黒霧の奴また面白い子を見つけてきやがった」
「目を覚ましたか」
目を開けるとハヤテさんと黒霧さんがいた
ハヤテさんは右下腹部が赤い
「ハヤテさん…すみませんでした」
沈黙が流れる
そうするとハヤテさんは笑った
「良いよ全然もうコレでかれこれ3回くらいなんか食らってるからw」
黒霧さんは表情それと相反して呆れている
「お前さ衝動に駆られるってマジ?」
俺は申し訳なさそうに答える
「はい…すみません本当なんです」
黒霧さんはふーんと少し信用してないように見える
当たり前だ味方が刺されたのだから
ただ俺は聞きたいことがある
「あのハヤテさんと黒霧さんってどうゆう関係なんですか?」
そう聞くと2人は少し考えて答えた
「同一人物だよ」
「同一人物だ」
俺の頭にハテナが浮かぶ
どうゆう事だ?
「多重人格とかですか?」
『いやちょっと違う』
2人で同じことを喋った…
「どうゆうことなんですか」
俺が聞く
するとハヤテさんが
「元々僕らは別の人間だった
だけど何者かによってこの体にしまい込まれた。しかも記憶も断片しかないから元々自分がどんな人間なのかも分からない」
ハヤテさんの言葉で納得した気がしたけど分からない事がまだ一つあった
「ねぇそのしまいこんだ人って誰なのか
分かるんですか?」
そう聞くと黒霧さんが
「俺らもよく分からん」
ハヤテさんも頷いていた
「恐らくそのしまいこんだ人が僕らの親かなんかなんだろうね〜」
全て納得した
そうするとハヤテさんが
「じゃ家までは君がよろしく」
と言うとハヤテさんは居なくなっていた
「ハヤテさんは?」
気づいたら黒霧さんに聞いていたあまりにもスッといなくなってしまったから
「あーあいつ、ダメージを受けると俺の中に入るんだよ」
黒霧さんはいつもの事のように言う
「ダメージって…」
俺の事だろうか少し心配になる
「いやアイツ元々主人格との性格が相反しすぎてそもそも長く出られないのもある」
「そうなんですね少し心配です」
本気でそう思った
朱碧 バイオレット @Zeu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。朱碧 バイオレットの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
近況ノート
関連小説
短歌/@Zeu
★0 エッセイ・ノンフィクション 完結済 1話
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます