第3話 現状確認

いきなり殺しやがって


そのとき周りから喧騒が聞こえた。

顔を上げるとそこは「戦場」だった。ただ使っているのが不可思議な術が多いというだけで。


戦場の端っこなのが救いかな?


そう考えていたら左腕が爆ぜた。


「は?」


突然のことで困惑していたら急に猛烈な痛みが襲ってきた。


「うがあぁぁぁぁーーーー?!」


痛みに悶絶しながら確認してみても周りを確認しても何も居なかった。ただこのことで分かったことがある。


この『カタシロ』の絶望はこれか。


腕は吹き飛ばされたがその時の爆発で傷口がやけたのかあまり血は出なかった。

ただ


まずいな、この状況だともできない。一旦このまま戦線離脱したいな。


そして少年は走り去って行った。


数々の爆音を背にして。


◇◆◇


ここまで来れば安心かな?


逃げて入って行ったのは森の方向だった。


今回は殺伐としすぎだ。前回みたいにきていきなり殺されるとにならなかったのが幸いか…

ただあの惨状からしてここまで戦線が広がるってのも考えられるな。しかし腕さっきから痛いなんて言葉じゃ表せないな〜


これからどうしよう。戦場に戻るのは論外だがかといって森の奥に進むのも気が引けるな。さっきの戦いを見た感じ今回も異世界だもんな〜絶対獣とかパワーアップしてるって。


しばらく思案して


よし、怖いが戦場よりはマシだろう。森の奥へ進むか。


そうして少年の逃避は続く。


途中で人に会えたらいろいろ聞きたいな〜

待てよ今回も言葉が通じなかったら不味くない?前の世界の脳内に直接話しかける感覚はまだ残ってるけど再現できるかな〜


などと考えながら

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