三十九話 ハムケンのマラソンの末路
おれ達はブジテレビのスタジオへ戻るためにバスに乗った。だが中継を繋がなければいけないために休めない……おれはあの人を呼ぶ!
「藤田さん!ハムケンのマラソンはどうなっていますか!?」
「はい!ハムケンさんは今55キロ地点まで来たところです!ハムケンさんに繋ぎます!」
画面にハムケンが映し出される!ハムケンはなんとか歩いているといった様子だ!
「ハムケン!まだイケるんかぞ!?」
「ハムニブ!正直もう無理なんよ……兄ちゃんとハムネンが来てくれたからここまで来れたんやけどもう限界なんよ……」
「ハムケン!ハムノヨとハムネンはどのくらいいてくれたんじゃ?」
「テレビの中継が終わったら帰っちゃたんよ!仕方ないけんね!」
え?それでハムケンはやる気になったのか?ハムケンの兄弟愛はすごいな……でもさ
「藤田さん!あとほぼ半分の距離が残っているって事ですよね?ハムケンは現実的にゴールのスタジオまで来れるんですか?」
「それなんですけど……あと30時間テレビも放送時間が五時間しかありませんから時間内にゴールはほぼ無理なんです……」
藤田さんは歯切れが悪い返答をした。この言葉におれ達はざわつく!
「ハムケンの企画がダメになったらエンディングどうなるッチか!?」
「そうなるとハムニブのボクシングの時間を伸ばさないといけないわ!」
「ねここ!俺そんなに体力残ってないぞ……」
「ハムケン!なんとかしてくれっす!マラソンはこの番組の目玉っすよ!」
「じゃがハムケンはもう疲労困憊じゃ……もう諦めた方がいいんじゃないかじゃ!?」
おれが代表してハムケンに問いかける。
「ハムケン!時間過ぎてもいいからゴールまでたどり着ける?」
「ワシ100キロなんて無理よ……もうやめたいんよ……」
ハムケンは悲しそうな顔をしている……コリャ無理かな……そんな時だったトレーナーさんが会話に入って来た!
「みなさん!僕がなんとかします!任せてください!」
トレーナーさんの強い言葉におれ達は驚いた!
「大丈夫なんですか?あと45キロですよ!?」
「なんとかします!」
どうするんだろう?中継はここで打ち切られた。
もう一つ中継を繋ぐ!
「高藤さん!一休のドミノ倒しはどうですか!?」
「はい!企画は順調に進んでいます!」
画面には一休が映し出される!
「みんな!おれっち!もうドミノ並べ終わったちゃ!」
この発言にみんな驚く!
「え!もう終わっちゃったの!?まじで!」
「そうちゃ!プール企画の時間が長かったからちゃ!終わっちゃったちゃ!」
ここで高藤さんが入ってくる!
「みなさん!ドミノ倒しを披露するのは番組の後半でします!そこまで待っていてください!」
「じゃあ一休!僕達といっしょにこれからの企画に参加するかじゃ?」
「それはやめておくちゃ!休みたいんちゃ!」
一休がはっきりと言い切ったため一休はこれから休み時間になった。一休!もうちょっと頑張ってくれよ……
ハムケンは一旦休憩所で休んでいた。トレーナーさんが話かける。
「ハムケンさん!やっぱりもう走るのは無理?」
ハムケンは頷き
「もう無理よ……この企画は無茶だったけん!」
と強い口調で言った。トレーナーさんは痛み止めの注射を持ちながら少し考えてこう言った。
「こうなったら文明の利器を使うしかないようですね!」
「ワシに何をする気なんよ……」
ハムケンは状況が飲み込めず怯えながらこう言った。
ハムケンは立ち上がり休憩所を出て一歩ずつ進んで行く。どうやら文明の利器とは注射の事ではなかったようだ。
ハムケンが周りから見えないようにブルーシートで囲われている。ハムケンは目の前の「アレ」を見つけた!「アレ」に一歩一歩疲れた足で歩いて近づいて行く。ハムケンは「アレ」こと車に乗り込んでいった……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます