七話 なんとなくキャラクター大相撲その3

「なんとなくキャラクター大相撲」はまだ続く!

「次は愛媛県のみかん鯛マンです!」

 みかん鯛マンは頭がみかん体が鯛の絵柄のタイツのような物を着ているキャラクターだ!

「こいつほぼ人間だぞ!しかも体も今までのやつよりデカいぞ!」

 確かにハムニブの言うようにみかん鯛マンはかなり動きやすそうだ。しかも今までのキャラクターよりかも少しデカい。もちろん里芋スイカマンは別だが……中の人が元力士だからデカいのだろうか?だが……

「ハムニブ!相撲を取ってみないとわからないよ!とにかく頑張って!」

 おれはハムニブを励ました!ねここはそんなやりとりも気にせず進行する。

「さあ!二人とも土俵へ向かってください!」

「あんなやつに勝てるんかぞ……」

 ハムニブはなんやかんや土俵へ向かった。

「見合って、見合って、はい!」

 おれの合図で取組が始まった!ハムニブとみかん鯛マンは二人とも体当たりをした!

「のこった!のこった!」

 おれは掛け声をかけて相撲を盛り上げる。二人はがっぷり四つに組み合っている!

「ハムニブ寄り切るッチ!」

「ハムニブそいつには勝ってくれじゃ!僕でもそいつはしんどいんじゃ……」

 ハムタクは応援しているのか?自分が戦いたくないだけではないのか?ハムニブとみかん鯛マンは二人ともなかなか攻めれない!

「こうなったら一気に行くぞ!」

 ハムニブは攻めるようだ!みかん鯛マンを土俵際まで追い詰める!しかし……

「うおおおお!」

 みかん鯛マンが大きな声を上げてハムニブをうっちゃった!

「うわーぞ!」

 投げられたハムニブは土俵の外に思いっきりぶつかった!おれは声をかける!

「ハムニブ大丈夫か!?」

 ハムニブはボクシング企画もある。ここで怪我されたら困る!

「なんとか動けるぞ……」

 ハムニブは大丈夫そうだ。

「ユーキ!ねここ!みかん鯛マンしゃべったっすよ!しゃべっていいキャラクターなんっすか!?」

 この疑問にはねここが答える。

「つい声が出てしまったみたいだから仕方ないよ!」

「ありなんっすね……」

 コタローは納得してないようだ……





 ここで宇宙怪人ハムスター軍団の副将が登場だ!

「僕の出番じゃ!でもあんまり自信ないんじゃ……」

 ハムタクを他のハムスター達が励ます。

「ハムタク!やってみないとわからないッチ!」

「ハムタクならいけるぞ!」

「よっしゃじゃ!やってやるかじゃ!」

 ハムタクはやる気になったようだ!

「ハムタク土俵へ向かって!頑張ってね!」

「ねここにも応援してもらえたじゃ!嬉しいじゃ!」

 おれが土俵を仕切る。

「見合って、見合って、はい!」

 おれの合図で相撲が始まった!二人ともぶつかりにいった!そしてさっきと同じようにがっぷり四つになった!

「ハムタク!攻めるタイミングが大事ぞ!」

ハムニブは的確なアドバイスを送る!ハムタクとみかん鯛マンは二人ともなかなか攻めれない!しかし……

「はあ、はあ、この格好疲れるんだよ……」

 みかん鯛マンの中の人がまた声を出してしまった……おれとハムタクにしか聞こえてないようだ。良かった……その声を聞いてハムタクは攻める!

「いくんじゃー!」

 一気に土俵際まで追い込んだ!みかん鯛マンはさっきのようにうっちゃろうとするが……

「もう腰が限界だー!」

 とまたみかん鯛マンは声を出した!その隙にハムタクはみかん鯛マンを寄り切った!ハムタクの勝ちだ!

「やったんじゃー!」

「よく勝ったぞ!ハムタク!」

 ハムスター達は全員で喜んだ!みかん鯛マンがしゃべった事はもう誰も気にしてないようだ……





「次のご当地キャラクター軍団からは、大阪府のナスきゅうりマンが登場です!」

 ナスきゅうりマンは体がナスでそこから手足が出ていてきゅうりを手に持っているキャラクターだ!

「こいつ!あんまりきゅうり要素がないんじゃ!ほとんどナスじゃ!こんなのありかじゃ!?」

「一応きゅうり持っているのでありです!二人とも土俵へ!」

 ねここがあっさりハムタクの疑問に答える。

「ありなのかじゃ……」

 ハムタクは不満があるようだが、企画を進めないといけない。

「見合って、見合って、はい!」

 取組が始まった!ハムタクは捕まえてようとするが、ナスきゅうりマンは距離を取っている!ハムタクがちょっと近づいた時だった。

「いたたたた!こんなの卑怯じゃ!」

 ナスきゅうりマンが手に持っていたきゅうりでハムタクを叩き出した!しかしこの戦法は「なんとなくキャラクター大相撲」ではありだ!

「ハムタク!きゅうりが折れるまで待つんだぞ!」

「じゃ!そうじゃ!」

 ハムニブはいちごネギマンにそうやって勝っている!ハムタクは耐える事にしたようだ!実際にしばらくするときゅうりがボロくなってきた!すると!ナスきゅうりマンは持っていたきゅうりを捨てて体の中からナスを取り出した!

「また武器出してきたっす!もうきゅうりの要素はなくなったっすよ!?いいんすか!」

「コタロー!この企画はこういうものだぞ……」

 ハムニブはもう戦っているから理解が早いようだ……

「ハムタク!ナスになってリーチが短くなったッチ!距離を取るッチ!」

 ハムタクはハムッチの言う通りに距離を取った!すると、ナスきゅうりマンの方から近づいて来た!

「今じゃ!」

 ナスきゅうりマンが腕を伸ばして攻撃しようとした時だった。ハムタクは相手の片腕を両手で抱え土俵の外へひねり出した!とったりでハムタクの勝ちだ!

「やったじゃ!勝ったんじゃ!」

 熱戦にスタジオはかなり盛り上がった!

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