第22話 第7部 紛争編 9

ここまでのあらすじ


小学校を出発した彩斗達突入チームは住民が皆避難をして街灯以外明かりが無い住宅地を抜け、攻撃発起地点の富士樹海への入り口に向かう。


バスの中でリリーと、死霊が見えるスコルピオ人間隊員のナナツーから夜の樹海には自殺者の死霊が沢山いて耳元で恨みつらみを囁いたりしてとてもうざいから気を付ける様にとくぎを刺された。


死霊が苦手な真鈴が酷く怖がり、ジンコや加奈が励ましているが、死霊が見えるようになった彩斗も誰かに励まして欲しかったが、四郎や明石や喜朗おじから死霊は友達だぞ~!とからかわれ、はなちゃんから大金払ったリアルなお化け屋敷と楽しめば良いじゃの!と言われた。


バスが発起点に到着し、彩斗達は戦闘フォーメーションを組んで樹海の中に入ってゆく。



以下本文


樹海の侵入口。

機動隊がずらりと並んでいる場所でバスは止まった。


俺達がバスを降りると機動隊の連中が物珍しそうに俺達を見た。

俺も彼らの装備に目が行った。

いつものヘルメットいつもの防護服いつものジェラルミンの盾いつもの警棒、みんな拳銃は身につけているし、中にはライフルを持っている者もいるが…もしも少数のアレクニドが現れても簡単に蹴散らされそうだ。

恐らく短時間で皆殺しにされるかも知れない。

彼らは悪鬼との戦いなんかまったく経験が無い。

やはり彼らは俺達が守らなければならないだろう。


「皆いいかい?

 バトルライフルを持つ者、そしてエレファントガンを持つ私と加奈を核にいくつかのフォーメーションを組んで進むよ。

 今の所、見張りから出入り口に動きは無いとの報告が入っている。

 左右に1班ずつウィングが固め、私達本隊のすぐ後ろにノリッピーの指揮班と支援班、処理班が続くよ。

 支援班は重い装備を持っているし樹海の中では歩き辛い、警戒しながらゆっくり進むよ。

 私達に大きな幸運を。」


俺達は機動隊が見守る中、ヘルメットの暗視装置を下げて暗い樹海に入って行った。

先頭中央を歩くリリーの横にナナツ―と加奈が付いている。

時々インカムからやはり樹海に侵入したカスカベルからの連絡などが聞こえる。

インカムに関しては事前に連絡系統が決められていて、ワイバーンリーダーの俺にはリリー達上層部の会話が流れて全体の状況が判った。

エレファントガンを構えて進むリリーが言った。


「彩斗、はなちゃんに前方の索敵をお願いして。」

「うん、はなちゃん頼むよ。」

「任せとけじゃの!」

「頼んだわよはなちゃん。」


俺はバスの中で死霊の話を聞いて少し怖かった。

アレクニドの迎撃に出くわすよりもそっちの方が気になったかも知れない。

幸い暗視装置越しに死霊は見えなかった。

少し安心しながら俺達は凸凹してところどころ岩が露出している樹海を進んだ。


最先頭を歩くスカウトマンの戦闘メンバーが左の拳を上げて止まった。

俺達も止まって身を屈めて周囲を警戒した。


「あ~死体、いや遺体を発見。

 目立つ外傷無し、自殺者と思われます。」


スカウトマンの声がインカムから聞こえて来た。

支援班の人間がスカウトマンがいる所に行き、木の根元にあるであろう人の死体にかがみ込み、死んでいる事を確認した後で腰の袋から何かカードのようなものを出して死体の服につけたようだ。


「残念だけど回収している暇はないからね。

 GPS付きのカードを付けて後で回収する事になってるよ。

 前進。」


インカムからリリーの声が聞こえた。

俺達はまた周囲を警戒しながら進んだ。

俺達が突入する出入り口まで直線で3キロほどだが、この調子だとかなりの時間が掛かるだろう。

そして、死体でなく生存者を見つけた場合誰かをつけて、場合によっては担架で運んで戻る事になり人員が減る事になる。

やれやれと思いながらマシンガンを構えて注意深く進んでいる俺の耳元で何かしわがれた声が囁いている。

なんだ?と思って横を見ても暗視装置越しの視界では何もいない。

俺は暗視装置をヘルメットに跳ね上げた。


目の前に腐乱した死体の顔があった。

俺の顔の数センチ前に腐乱した顔があり、俺の顔を覗き込んで何やら呟いていた。


「うわっ!」


思わず声を上げて俺は顔を横にそむけた。

暗視装置を外した樹海、微かな月明かりが照らす樹海はあちこちうろつく様々な姿の、しかし一様に精気の無い気味わるい姿の死霊がうろついていた。

俺の顔から血の気が引いた。

ぱたんと暗視装置が降りて再び普通の視界に戻った。

すぐ横にナナツ―がいた。

彼女が跳ね上がった暗視装置を降ろしたのだ。


「彩斗リーダー、生の目だと見えますよ。」


インカムからくすくすと笑い声が聞こえた。


「彩斗、雑音に気を付けな~。」


リリーの苦笑交じりの声が聞こえた。


「リリー、コピー。」


俺は答えて深呼吸して再び周囲を警戒しながら前進を始めた。

多少涼しくなったとはいえ湿気を含んだ重い空気が充満している樹海で俺の背中に冷や汗が流れた。


「彩斗、死霊は友達だからな。」


インカムから四郎ののんびりした声が聞こえた。


「うん、コピー。」


俺はまだすぐ横で何やら呟く腐乱死体を無視した。


更に進むとリリーの足が止まった。


「オーケー、全体止まれ。

 ここからヴァナルガンドとスキュラは別の出入り口の監視に向かうよ。

 今の所見張りからは動きは無いよう…う!」


インカムからのリリーの声が途切れた。


何かと思った時、リリーが叫び始めた。


「違うの!違うのよママ!

 ケーキはマイケルが全部食べちゃったのよ!

 本当なのよ!

 マイケルが全部!

 私は一口も!一口も!

 あああ!ごめんなさい!私も一口!

 ごめんなさい半分くらいは食べてしまった!

 ごめんなさいごめんなさい!

 お仕置きは勘弁してぇえええええ!」


急にリリーの見える世界が俺の頭の中に流れ込んで来た。

鬼のような形相のインディアンの年老いた女がすりこぎ棒を握りしめて怒りに身を震わせながらリリーを睨みつけていた。


「やめて!お仕置きは勘弁してぇ!

 いや!いやぁあああ!」


リリーだけじゃなくインカムから色々なメンバーの悲鳴や釈明やお詫びの言葉が流れ込んで来た。


大混乱だ。


思わず俺はインカムを頭からずらし、暗視装置を跳ね上げた。

周り中でメンバーが頭を抱えたり両手を前に出して激しく首を振ったりして混乱に陥っていてその全ての思念というか見える光景が俺の頭の中に流れ込んで来た。

俺の背負ったリュックのはなちゃんまでもが叫んでいた。


「おのれ!根絶やしにしたはずじゃの!

 まだ生きておるかぁ!

 皆殺しにしてくれるじゃの~!」


樹海の先の木の陰から何かがぱちぱち光を放ちながら俺に向かって走って来た。


ズボンとパンツを降ろされて足首に巻き付いた状態でお尻の穴に花火を刺されて点火している状態の少年がお尻の花火から火花を吐き出しながら、泣き叫びながら俺の方へ駆け寄って来た。

俺は固まってその姿を見つめた。

男の子は俺のすぐ前まで来て俺に向かって泣き叫びながら飛び跳ねた。

そのおでこには『肉』とマジックで書かれていた。

男の子は涙と鼻水と涎を垂れ流しながら俺に訴えた。


「助けてよ!誰か助けてよ!

 お前も彩斗なんだろう!

 顔に凄い傷が有るけど!

 僕と同じ!彩斗なんだろう!

 助けてよ!僕を助けてよ!

 花火が全然消えないんだよ!

 おちんちんも金玉も燃えてしまうよ!

 女の子になっちゃうよ!

 もう、向かって左側の金玉に火がついてるよ!

 助けてよ彩斗!

 僕をここから連れ出してくれよぉおおおおおおお!」


固まって動けない俺の前で小学生の俺が彩斗が俺が彩斗が泣き叫びながら飛び跳ねていた。

視界の端でメンバー達が人間と悪鬼の区別なく、そして樹海の死霊達まで頭を抱えながら叫んでいた。


大混乱だ。


「彩斗!助けてくれよぉ!

 僕を助けてくれよぉ!

 ひぃいいい!

 金玉は全滅しそうだよ!

 ちんぽこにも火が移って来たよぉおおおお!」


俺の頭の中のまともに残っている部分がこれは攻撃だ!アレクニドの精神攻撃だ!と警報が鳴り響いているが、全く抵抗が出来なかった。

ぎゅっと目をつぶっても両手で耳を塞いでも周りの者の見せられているイメージが途切れなく流れ込んできていた。

俺は全く動けなかった。

つぎつぎと仲間のイメージが頭に流れ込んできて大混乱に陥っている。


真鈴が叫んでいる。


真鈴の目の前に品が良いが真鈴似の切れ長の目で鋭い顔つきの中年女性が粋な着物を着て長ドスを脇に持って頬をぴくぴくさせながら真鈴を睨みつけていた。

その女性の背後に『咲』と言う字を丸で囲んだ紋が入った法被を着たごつい男達が並んでいて口々に6代目!6代目!と呼びかけていた。


「かか様!違うのよ!

 この者達は愚連隊や暴力団とは違うの!

 素人衆を泣かせたりはしていないわ!

 立派な侠客の集まりよ!

 真鈴は!咲田組6代目として!

 真鈴は決して任侠道を踏み外していない!

 いや!連れ戻さないで!かか様ぁ!」


四郎が血まみれで馬に乗っている金髪青い目の上品な男に向かって必死に弁明していた。


「ああああ!怖かったのです!

 ポール様ぁ!われはとても怖かったのですぅ!

 怖くてうんこ漏らしてしまいましたぁ!

 おしっこもちびりましたぁ!

 逃げてしまいましたぁ!

 ポール様ぁ!お許しを!

 どうかお許しを!」


大混乱だ。


加奈がアゼネトレシュに銃剣を付けて叫んでいた。

加奈の前にはハルク状態の喜朗おじ以上にガタイが大きい悪鬼とやせ型だが身震いするほど冷血な顔をした悪鬼が立っていた。


「見つけたぁ!

 とうとう見つけたぁ!

 殺してやる殺してやる殺してやるぅ!」


喜朗おじが頭を両手で抱えながら叫んでいた。

江戸時代や明治時代、大正時代のハイカラな服、戦後すぐの服などの女性たちが喜朗おじを睨みながら握りこぶしをプルプル震わせていた。


「皆!皆愛しているんだよぉ!

 みんなみんな俺は愛していたんだよぉ!

 でも君達は年取ってしわくちゃになって行くじゃないかぁ!

 それで仕方なく!

 でもでもでもみんなを俺は愛していたんだよぉ!」


大混乱だ。


明石がサブマシンガンを捨て、江雪左文字を抜き放って叫んでいた。


でっぷり太った武将がいやらしい目つきで圭子さんや司や忍のからだを撫でまわしていた。 


「おのれこの狸爺い!

 くそ家康めが俺の妻と娘から離れろ!

 圭子!司と忍を連れてこっちに来い!

 ああああ!何をにやにやしてるんだぁ!

 早くこっちに!こっちに来い!」


ジンコが叫んでいた。

スーツを着た厳格そうな男が脇に抱えた大量のエロ本をどさりと投げ出してジンコを睨みつけた。


「パパ!違うの!違うのよ!

 これはわいせつ事件の研究のために手に入れたの! 

 研究材料なの!

 私は未成年だから裏の家の西田おばちゃんに頼んで手に入れたのよ!

 決して個人的な興味はないのよ!

 ああああ!鼻血が!鼻血が止まらない!

 決して!決して私はぁ!」


とても手に負えない大混乱だった。

真鈴達以外にもスコルピオメンバーや支援班や処理班、そして樹海の死霊達が自殺を思い立ち実行するまでのつらい記憶のイメージまでがとめどもなく流れ込んで来た。

静かだった樹海が阿鼻叫喚の地獄と化した。

リアルに頭が破裂してしまうのかもと言う恐怖に襲われた。


大昔の野盗か野武士の様なむさくるしく汚らしい男達がはなちゃんの前に並んでいた。


「おのれおのれおのれ!

 こんな汚らしい奴らを見せおってぇえええええ!」


はなちゃんがリュックから体を出して樹海に落ちた。

そしてむきぃいいいい!と叫んで露出している岩に自らのおでこを何度も叩きつけている。

後ろの方角から銃声が聞こえて来た。


「殺してやる!

 殺してやるぅ!」


加奈がぶるぶる震える手でアゼネトレシュを構えた。


「よせ!加奈!あれはポール様だ!撃っちゃいかん!」


四郎が叫びながら加奈の前に両手を広げて立ち塞がった。


「四郎!どけ!加奈の邪魔するなぁあああああ!」


加奈の凶悪な破壊力を持つエレファントガンである『加奈・アゼネトレシュ』が火を噴いてとんでもない轟音が樹海に響き渡った。

四郎が見えない強い力で頭を掴まれ、思い切り捻ったように首をのけぞらせて後ろに吹っ飛んだ。

加奈が奇妙な舞いをして反動を受け流してまた射撃姿勢に戻りもう1発撃った。

600ニトロマグナム弾が樹海の木を吹き飛ばしながら飛んで行き、樹海に大きな丸い空間が出来た。

加奈は血走った目で『加奈・アゼネトレシュ』を二つに折って空薬きょうを弾き飛ばして再装填した。


「どこだ!どこに消えやがったぁ!」


加奈が『加奈・アゼネトレシュ』の銃口を周り中に向けて叫んだ。


はなちゃんがまだ岩におでこを叩きつけている。


「見えた!見えたぞ!

 こしゃくなぁあああああ!

 むきぃいいいいいいい!」


はなちゃんが雄叫びを上げた。

その瞬間に俺の頭を破裂させそうな勢いで流れ込んできたイメージが消えた。

俺の前で情けない姿でお尻から花火の火花を吹き出しながら泣き叫び飛び跳ねていた小学生の俺も消え失せた。

俺は立っていられなくなり膝をつき樹海に手をついて大きく荒く息をついた。


「みんな大丈夫か!

 奴らの思念を封じ込めたじゃの!」


はなちゃんが叫んでいる。

その額には岩に思い切り叩きつけたひびが入っていた。


周りを見回すと皆が膝と両手をついて荒い息を吐いていた。

俺は震える手で額の汗をぬぐった。

暫く動けなかった。


「皆大丈夫か!

 被害の報告をせよ!

 動けるものは周囲を警戒!

 油断するな!」


リリーがよろよろと立ち上がり周りを見回しながら叫んだ。

俺は苦労してインカムを付け直した。

インカムからは別方向から突入口に向かっているカスカベル指揮官からの声が聞こえた。


「こちらカスカベル、思念攻撃を受けた!

 今は落ち着いている!

 損害、2名戦死、重傷3名。

 作戦続行可能。」


俺は立ち上がり倒れている四郎に近よった。

大の字になって仰向けに倒れている四郎に近寄りヘルメットを外してバラクラバを脱がした俺は息を呑んだ。

四郎の顔の左側が酷い内出血で赤黒く変色していた。

加奈はアゼネトレシュを抱えたままへたり込んで無表情で四郎を見つめていた。


「四郎!大丈夫か!四郎!」


固く目をつぶった四郎の顔が歪みゆっくりと目を開けた。


「おお…彩斗…われは大丈夫だ。

 加奈の600ニトロマグナム弾が頭の横10センチほどを通り過ぎただけだ。」


四郎の痣が見る見ると薄くなってゆくが頭痛が残っているようで四郎の顔が歪んだ。


「あああ!ごめんね!ごめんね四郎!」


われに返った加奈が駆け寄って四郎の体に抱きついた。


「加奈、腕が震えていたからな。

 外れて幸運だったぞ。

 もう泣くな。

 しかし次は外すなよ。」


四郎が答えて俺はほっとした。

そしてインカムに言った。


「ワイバーン、被害状況を知らせろ。

 みんな大丈夫か?」


「真鈴、大丈夫よ。」

「ジンコ、オッケー。」

「明石、問題無い。」

「喜朗、なんとか大丈夫だ。」

「みんな大丈夫だな。

 こちらは四郎が軽傷、顔の痣が出来たがすぐ直る。

 周囲を警戒。

 気を抜くな。」


続いて俺はリリーにワイバーンには被害が無い事を伝えて、茫然とたたずむはなちゃんを抱き上げた。


「はなちゃん、助けてくれたんだね。

 ありがとう。」

「なんのじゃの。」


リリーがやって来た。


「彩斗、後方で処理班の一人が銃で頭を撃ちぬいたわ。

 一人戦死よ…その他の被害は幸いなかったけど。」


そこまで言ってリリーが唇を噛んだ。

仲間を失ったリリーの気持ちが良く判った。

しかし、予期していたとは言え、ここまで物凄い思念だとは思わなかった。


リリーがはなちゃんの顔を撫でた。


「はなちゃんが助けてくれたのね、ありがとう。

 突入する前に壊滅状態になる所だったわ。」

「なんのこれしきじゃの!

 この中でわらわが一番年長じゃから踏ん張らねばの!」

「うふふ、そうね、もうこの手の攻撃は来ない?」

「わらわは思念を発する奴の顔を見たじゃの!

 5人が体をくっつけて並んでいたじゃの!

 この思念は敵味方関係なく無差別に心を痛めつけるから他の奴らはどこかの部屋に避難していたじゃの!

 奴が思念を放射する時は周りの味方も被害を受けて動けなくなるからもう仕掛けて来ないとは思うじゃの。

 あの思念を発した奴が親玉だと思うじゃの。

 地下のどこか広い部屋にいたのをちらりと見たじゃの。」

「なるほど、だから奴らはこの位置で攻撃を掛けて来たのね。

 突入間近で攻撃されたら致命的になると思ったけど、そういう事か…とにかくはなちゃん助かったわ。

 女王アリは地下の広い部屋にいるのね?

 ありがとうはなちゃん!」


リリーが立ち上がりインカムに命令を出した。


「ここで小休止をする。

 各自コンディションを整えろ。

 周囲の警戒は怠るな。

 喫煙と飲食を許可する。

 携帯灰皿を持つ者と一緒に吸えよ。

 ポイ捨てしたり火事を起したら厳罰だぞ。」


リリーが煙草を取り出して火を点け、深く吸い込んだ。

俺も煙草を出して咥えると咥え煙草のリリーが火を点けてくれた。


「彩斗…ひどい目に遭ったんだね…おでこやちんぽこやケツに落書き、尻穴に花火…金玉焼かれて…あれはとても笑えないよ。

 強く生きてね。」


リリーが俺の肩を叩き、歩き去った。







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