第3話 わたくし、許せませんわ

フルーツェルとの修練場での出来事から数日。


剣に関するお稽古は、彼が担当することになった。

理由はかなり単純で、フルーツェルが訪れる講師の方々を倒し、そのことごとくを追い返してしまうのだ。

しかも、それを聞きつけた他の講師が、恐れをなしてわたくしのお稽古を担当してくれないのである。




「・・・それで、どうしてこうなってますの?」




1人呟きながら、わたくしは動きを一旦辞める。

すると、最近自然と出てくるようになってしまったため息をつきながら、自らの意思に反して半自動的に動く自らの腕を見つめる。


すると、高笑いをしながらフルーツェルがこちらに近づいてきた。




「おやおや?もうへばったんですかルナ嬢?

そんなんじゃ、いつまで経っても俺に1太刀入れるなんてできませんよ?」




そう言うと、彼はわたくしの肩をベシベシ叩いてきた。

それに連動して、わたくしの片手は同じように動き、何も無い空中でブンブンと振られる。

わたくしは、自らの意思で動かない身体にイラつきながら、唯一動く首をフルーツェルの方に向け、精一杯睨みつける。


すると、フルーツェルは片眉を釣り上げてニヤリと笑った。




「なんですか?、俺だってやりたくてこんなことしてませんよ?

ただ、稽古をつけてくれって言われたから、俺がこうして教えてるんですよね?」




そう言って、木の棒を持つ右手を軽く振ってみせる。

すると、わたくしの右手も、同じような軌道と動きで振られる。




「・・・ええ、そうですわ。

わたくしが稽古をつけて欲しいと言いましたわ。

それで、あなたはわたくしに”動きをリンクさせる”魔術を掛け、それを了承しましたわ。

───そこまではよくってよ。」


「そうですよね?なら、何が不満なんです?」


「・・・あらあら、何が不満??うふふ。

そうですわねぇ、ことかしら?」




青筋が浮かびそうになりながら、わたくしはフルーツェルに向けて心の底から侮蔑の視線を向けた。


彼は、そう言うと特に意味の無いポーズを取った。

すると、自然とわたくしも彼と同じポーズを取ってしまう。




「人聞きの悪いこと言わないでくださいよ!

これは、しっかりと型を覚えるために必要なポーズですよ?」


「・・・こんな、内股で前かがみにあなたを見あげるポーズの、どこに剣の型が含まれてるんですの?!」




内股で、両手を膝に着いた格好で、フルーツェルを見上げる形で彼を睨みつけてやると、彼はわざとらしく困ったような顔をした。




「そう言われても、何から何まで足りてないんですから、普通じゃやらないようなこともしないといけないんですよ?

基礎練やらせると、怒るじゃないですか?」


「あ、あれはあなたがおかしなことを言うのが悪いんですわ!!」




そう、この強制的に動きを真似させる方法をやる前に、普通に基礎練をしていた。

通常通り、走ったり筋力トレーニングをしていたのですが、不意に彼は


「ルナ嬢は、胸がデカすぎて色々やばそうですね?服的にも、汗で張り付いてエロいんですが?」


と、無遠慮に言い放ってきたのだ。

思わず、その場で平手打ちを見舞ってやろうとしたのだが、これを避けるものだから余計にイライラがましただけであった。


結局、胸についてはサラシを巻き、服装も改善して戻ってきたのだ。

そして、一通りトレーニングを終え、剣の型の稽古に入って、今に至るのである。




「いやぁ、自慢じゃないんですが、口で説明するのは苦手なんですよ俺。(クネッ)

だから、動きをそのまま見て、実際に動かして、身体で感覚を掴んでもらう。(クネッ)

その方が、手っ取り早いんですよねぇー

(わ〜お)」


「なら、どーしてさっきから扇情的なポーズをいちいち取ってるのか、説明してごらんなさい!

なんなんですの!このポーズ!!」




いちいち腰に手を当てておしりを強調したり、片手を後頭部に当てて身体をS字にくねらせてみたり、挙句の果てには口元に手を当て、投げキッスのような動きまでしているのだ。


問い詰めている間も、わたくしの身体は意志とは関係なく同じ動きを繰り返している。


そして、極めつけわ────




「剣は腰の入れ込みが大切です!


だから、意識してないであろう"腰の動き"を強調してるんですよ!。


あと、全身の筋肉を意識して使えないとルナ嬢の剣のスタイルでの向上は見込めないので、そのつもりで!」




そう言って、説明をしながら、フルーツェルは自らの身体を指さし、手のひらでポンポン叩いたり、さすったりした。


そして、その動きは自分も連動するわけなので、必然的に自分で自分の身体を撫でたり叩いたりすることになる。


身体のラインを確認するように動くことになることもあり、恥ずかし上にたまらなくくすぐったいのである。



(こ、こんな恥ずかしめを受けながら、今後も剣の稽古をしなければなりませんの?!)




動きを一生懸命説明してるフルーツェルを睨みつける。

だが、彼はそれを意に介さず、そのまま木の棒を正面に構える。

すると、わたくしの身体も同じように構える。


そして、ここが1番問題なのであるが




「いいですか?、それを意識した上で剣を振ってみたらこうなるんです!


・・・今度はゆっくり振りますからね?

しっかり首だけはこちらに向けていてくださいね?

いいですか?、行きますよー?・・・せーのっ」




ゆっくりと振り上げられ、掛け声とともに、フルーツェルは棒を振り下ろす、それと同時にブンッと空気をさく音が聞こえ、少し遅れでわたくしの身体が棒を振る。

そして、その後すぐに腕がジンジンと熱を帯び、痛みがじんわりと広がった。




「うっ」


「あちゃー、これでもまだ早いですか?

やっぱ筋肉と身体ができてないですね?

1回解除するんで、腕見せてください。」




フルーツェルの言葉と共に、わたくしの身体がふっ、と軽くなり、わたくしは両腕を少し振りながら彼を睨みつけた。


そう、この方法の一番の問題は、再現しようとする動きに、こちらの身体が全くついて行かないことなのである。


幸い、かなり手加減してくれているのは十分に伝わる。

だが、それでもこの男の物差しでの話なのである。




「か、確認してもいいかしら?わたくしの腕、まだついているかしら?」


「ついてますけど、見た感じ休まないとダメですね?

今日はもうやめときますか!

はい、行きますよー」



わたくしの返事も聞かず、突然視界が高くなり、身体がフワリと持ち上がった。


何が起きたのか分からず、顔を上げてみたら、まじかにフルーツェルの顔があり、ドキリとしてしまった。


な、何が?!




「腕の回復してもらいましょう!確か医務室がこっちですねー」


「えっ、あっ、なっ、う、なぁあー?!」




スタスタと歩き始めたフルーツェルの言葉を聞き、ようやく自分がフルーツェルに横抱きで持ち上げられ、運搬されていることに気がついた。


そして、彼の手がわたくしのおしりと脇下をしっかり握っていることもこの時理解した。




「なっ?!ど、どど、どこを触っていますの!!!無礼者!!!!」


「はいはい、けが人は大人しく、騒がない。

・・・しかし軽いですね?しっかり食べてます?(もみもみ)」


「手を動かすのをやめなさい!!!

それに自分で歩けますわ!!!

おろしなさい!!!」


「扉も開けられない人間がなーに言ってんですか?

それに、おれが連れてった方が速いでしょ?

さあ、飛ばしますよー?(なでなで)」


「最もらしいことを言いながら、いやらしいことをしないで欲しいですわ!!

おーろーしーなーさーいー!!!」




身を捩って逃れようとするが、手が使えず痛むことと、ワキワキと動き回る彼の手がくすぐったいのが合わさり、わたくしは抗議の声を上げ続けた。

しかし、彼は止まるどころかズンズン速度を上げ、医療室まで行くまで、下ろされることは無かった。



ゆ、許しませんわ。


必要にお尻を!!

手つきがいやらしい!!!


許しませんわよフルーツェル!!












============





「はい、これで大丈夫です。

幸い、炎症は回復で収まる程度のものでしたので、日常生活に影響はないと思います。

訓練も程々にしてくださいね?」




優しい声色でそういう彼女は、数日前に紹介された団員の1人、"ハル"である。

たまたま医療室に居合わせていたようで、私の現状をみるやいなや、凄い速さで回復の魔術を施してくれた。


あまりの速さに驚きもしたが、それよりも、彼女の魔術にわたくしは驚愕させられた。


通常、魔術とはかなりの集中力と時間を要する技術である。


大気に漂う魔術の素である、"魔素"

それを、自らの魔素を操る力、"魔力"

集めた魔素を変質させ発現させる


この一連の流れを"魔術"と呼んでいる。


そして、これを行うためには恐ろしい集中力と魔力が必要である。

それ相応の時間が本来ならばかかる。

だが、これらの工程を形式化し、簡略化したものが"詠唱"と呼ばれるものだ。


これは、魔術の一連の工程を、言葉と共にイメージをつけ、変質を助ける効果がある。

そして、詠唱をすることにより、よりイメージを強固に、素早く、より複雑にすることが可能なのである。




「わたしの回復の魔術だと、急に動いたりしますと、一時的に体調を崩してしまいます。

今日は、お部屋で休まれることをオススメします。」


「・・・・ええ、わかりましたわ」




まるでフワリと花がまうような笑顔でそういったハルに、自然と笑顔を返した。

そして、それと同時に後方からうめき声が上がり、ハルの笑顔は口元だけはそのままに、目が僅かに開かれた。




「それで?誰に許可を受けて声を上げたの?

この、ゴミムシ団長」


「相変わらず手厳しいな、悪かったって。」




顔面が腫れ上がったまま、床に大の字で倒れているフルーツェルがそう言うと、ハルは口元をへの字に曲げ、虫でも見るかのような目で見下ろした。




「本来であれば、青の騎士様に触れることさえ斬首にあたいします。

それを、あなたは、あなたという人はぁぁぁ、、、、」




魔力の高まりのせいで、髪がうねうねと舞い上がり、ハル自身の周りが緑色に発光を始めた。


(ま、魔力の可視化?!

ど、どれだけ練度が高いんですの?!)


目の前のハルに、わたくしは恐怖を覚え、フルーツェルはこの世の終わりのような顔で正座をし、深々と頭を下げた。




「本当にすまなかった!!この通りだ!!」


「・・・ほぉ?あなたの軽い頭1つで、この通り、、、ですか?」




背後にどす黒いオーラを纏ったまま、頭を下げるフルーツェルを睨みつけ、いつの間にか取り出していた細剣の切っ先を向けた。




「いい加減、その子供みたいなイタズラや行動を直しなさい、ってわたし何回あなたに言ったのかしら?

やっぱりあなたって


低脳でっ!(ザクッ)


馬鹿でっ!(ブシュ)


浅はかで!(ズブっ)


いやらしくて!(ズバッ)

無謀で!(ズブシュ)



愚かなのかしら?、ねぇ、クソ団長?」




罵声をひとつ浴びせる事に、彼女は細剣をザックザックと彼の手の甲へ突き出す。

不思議なことに、細剣を突き刺しているにも関わらず、血は出ていない。


代わりに、1度刺される度にフルーツェルが驚くほどビクリッと身を震わせて歯を食いしばっていることくらいだ。


滝のような汗を垂らし、目が忙しなく揺れ、今にも泡を吹いて倒れそうなほど苦しそうである。




「ま、まま、待ってくれ!

これ以上はほんとに許してくれ!!!

今にも意識が飛びそうだ!!!」


「そうですか?では、珍しく本当に反省してるみたいですから、今回はこのあたりで。

あと、レジストしたら

例の所、刺しますからね?悪しからず。」




細剣を軽く振って片手に持っていた鞘に収める。

そして、私の方に向き直って両手を取って笑顔を浮かべた。




「青の騎士様!!この愚か者に何かされましたら、直ぐに私を呼んでください!!

私が受けた屈辱を万倍にして与えますので!!」




花が咲きほこるような笑顔だが、発言が怖すぎて少し表情がひきつる。

それでも何とか笑顔で返事を返すと、彼女は嬉しそうにわたくしの手を離し、滝のような汗をかく

フルーツェルを見下ろした。




「それでは団長、私はこれで。

・・・次は、痛みだけで済ませませんよ?


「は、はいっ!!!」




ハルがポンッと彼の肩に手を置き、何事か呟くとフルーツェルは飛び跳ねるようにその場に立ち、綺麗な姿勢で返事をした。


その様子に、鼻をならすと、彼女は去り際にこちらに振り返り、満面の笑みでこちらに手を振って居なくなった。




「あー、酷い目にあった。ほんとにハルのお仕置が1番きついな」




額の汗を拭う彼は、自分の身体をパタパタと触り、改めて「ふぅっ」と息をついていた。


その様子に、わたくしは首を傾げ、彼はこちらに気がついてバツが悪そうに後頭部をかいた。




「あー、なんだ、すみませんでした。

つい調子乗りました!、以後こういった事がないようにします。」




こちらに向き直り、深深と頭を下げてきた。




「・・・・・・今回だけですわ、次は許しません」




ハルさんも、彼が珍しく反省しているとおっしゃっていたんですもの、フルーツェルを信じると言うよりも、ハルさんを信じることにしましょう。


まあ、所詮は男性ですし、今回だけは多めに見ましょう。




「・・・・・・(っ’ヮ’c)ワア」


「ひいっ?!」




突然、すぐ上から声が聞こえ、思わず声が出てしまい、素早く上を見あげた。


すると、そこには首だけをひょっこりと天井から出している「ワァくん」だった。




「おい、ワァ。ルナ嬢がビビってるだろ。

普通に出てこいよ」


「わぁ( ・∇・)?

わぁわぁ(つ'ヮ'c)!!

わぁーわぁわぁわぁ(つ'ヮ'c)??」


「・・・・・・なるほどな?」


「わ、わわわぁ(つ'ヮ'c)?!」


「・・・・おう」


「わーわΣ(・ω・ノ)ノ

わわわ〜(`・ω・´)

わぁ(。 ー`ωー´)✧(ドヤッ)」


「・・・・・」




身振り手振りで何事かを伝えようとするワァくんに、フルーツェルは神妙な顔で相槌を打っている。


・・・・フルーツェルは、彼の言うことが分からないって言っていたような?




「定時報告をしているだけです。お嬢様はお気になさらず」


「んひっ?!」




今度は隣から突然声が聞こえ、思わず身を引いてそちらを向くと、そこには数日前に紹介された

「ビルーエン」が立っていた。


う、上の次は隣ですの?!

一体どこから現れましたの彼ら?!


わたくしが内心そんなことを考えていると、ワァくんがとてとてとかけてきて、こちらを見上げてきた。

何事かと見返してみると、彼はしばらく固まっており、フルーツェルとビルーエンを交互に見て、袖をちょいちょいと引っ張った。




「なんですか?・・・え?〖僕からの報告は、いつも通り済ませたから、補足任せた〗、って・・・何度も言ってるでしょう?わたしがまとめて報告しますって。


伝わってませんから、何一つ」


「(つ'ヮ'c)ワァ??」




小首を傾げてビルーエンを見上げる構図に、少しだけ微笑ましさを感じているとフルーツェルは自信満々でビルーエンを見た。




「ビルーエン、俺も日々進歩しているんだぞ!

ワァの言っている報告だって、今のでだいたいわかったぜ!」


「·····では、なんと言っていたか、説明できますか?」




すると、フルーツェルはわたくしの方をちらりと見てから、ズイッとビルーエンに顔を近づけ、ヒソヒソと何かを伝えた。


そして、ビルーエンが両目をカッと見開いたかと思うと、彼女は素早く身を引いた。




「そ、そそ、そんな?!ありえないですよ!!!な、なぜ?!」


「へっへー、どうだ?当たってたろ??」


「当たってたろうって?!、これっぽっちもかすってませんでしたよ?!

そもそも、それワァが言い終わったあとの出来事ですよね?!」


「おいおーい、そんなにバレバレの癖に、隠し通そうってのか??別にいいじゃねーか、誰が誰を好い「わぁー!わぁー!わぁー!!」」




顔を赤面させて、ワタワタと慌てだしたビルーエンは、何やら大きな声でフルーツェルの声を遮りながらぴょんぴょんと飛び跳ねていた。


動きに合わせてセミロングの先がひょこひょこ動いていて、少しだけ可愛いと思いながら2人を見ていると、彼女はハッ!とした顔でひとつ咳払いをして、落ち着いた様子でフルーツェルに向き直った。




「だ、団長。お嬢様の前です。

報告は後でまとめて報告しますから、ひとまずワァと任務に戻ってもよろしいですか?」


「ああ、よろしく頼む。

何かあれば、直ぐに教えてくれ。

…2人で無理をするなよ?」




フルーツェルがそう言うと、ビルーエンはワァ君を一瞥し、口元にうっすらと笑顔を浮かべ、2人して扉から出ていった。




「…2人は、いつの間に現れて、何をしに帰っていきましたの?」


「別任務を与えてるんですよ。

ああ見えて、2人とも俺でも手こずる相手です。


・・・ところで、残りはどうしますか?

ハルの治療で、普通に訓練続行出来ますけど?」


「・・・なんだか気疲れもして、続けても半端になってしまいますわ?

今日のところは、ゆっくり休みますわ」




私がそう言うと、フルーツェルは笑顔で頷くと、「報告を聞いてくるんで、失礼します!」と言って、そそくさと部屋を後にした。




・・・まあ、わたくしが気にするようなことではありませんわよね?


それに、ようやく1人になれましたわ

これを機に、少し休みましょう・・・・・か?




何の気なしに、少し伸びをして体を後ろにそらせると、視界の先に天井が写り、ちょうどわたくしの真上のパネルが僅かにズレていた。


よーーーーく目を凝らしてみると、こちらを見る4つの目が、しっかりと見て取れた。


わたくしがピシリッと音が聞こえるくらい急に動きを止めて固まっていると、右側2つの目がにっこり笑い、もう2つが慌てた様子でキョロキョロしだし、天井のパネルが素早くものと位置に戻った。




・・・別任務って、”わたくしの覗きこれ”ですの?


・・・・・い、いいえ!

まだ希望を捨ててはダメよ、ルナ!!


これは、あの二人は、ふたりわぁ、、、、、

そう!!護衛!


怪しいヤツに襲われても、直ぐに対処できるように控えているのよ!


決して、わたくしのことを覗いている訳ではありませんわ!



これまでのフルーツェル達の行いから、邪推してしまったが、本来彼らはわたくしの護衛。


これくらい、厳重にしなければいけないんですわ!





・・・・・・今度から、トイレやお風呂はよく確認してから入ることにしますわ。





時が経てば経つほど、知れば知るほど頭が痛くなる彼らのことを意識的に無視しつつ、わたくしはもはや意地で残りの時間を休息に当てることにした。

もはや、訓練から続く肉体的、精神的な疲労に抗える訳もなく、気づけばわたくしは眠りに落ちていた。




──────ベッド脇に潜む、人影に気がつくことなく。



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青の令嬢 〜今日も私の騎士団の様子がおかしい〜 @040413shun

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