第一回 さいかわ卯月賞の感想
snowdrop
はじめに
四月某日。
近況ノート欄に、主催者である犀川よう様から、「もし作品を読まれておられてましたら、『感想を書きたい作品』1作にご感想をいただけないでしょうか」と書かれていました。
唐突に頼まれた感じはありましたが、人がいい性格とノリと勢いで、軽く引き受けた次第です。
一作といわれても、全部読まないと決められません。
頼まれたときは応募数が五十作品ほどでしたので、短編だから読めるかなと思っていました。せっせと準備をしていたのに、まさか風邪をひいて寝込むとは思ってもいませんでした。
一度風邪をひくと、ぶり返して長引くのが常です。
自慢にもなりません。
申し訳ないですが、と断るつもりでした。
ただ、少し読んだとき、応募されている作品群の出来がとても良かったので、病み上がりでポンコツながら、できるだけ感想を書こうと思った次第です。
今回の犀川よう様の自主企画には、テーマ「春」が決められています。
春ときいて、多くの人はなにを連想するでしょう。
桜や花見、入学や卒業、就職、入社。出会いや別れといったことだと思います。
作品を書くとき、みんなが思い浮かべるものを、あえて外すことからはじめると思います。だれもが思いつくものを書くということは、凡庸な発想しかできないと思われてしまいかねません。
とくに別れやさびしさは誰もが連想しやすく、巷には辛くかなしいことはゴロゴロしているので、ネガティブな内容は書きやすいです。
そんな中、いかに読者を楽しませる作品にするかが大切になってくるでしょう。
応募作品には、テーマから独自に発想を飛ばし、他に類をみないようなアイデアで書かれたものが多くみられます。
素直に感服し、こういう方々もカクヨムを利用されているのだと知れて、とてもいいきっかけとなりました。
ところで、大賞にはどんな作品がえらばれるでしょうか。
一般論ならば、まだ出会ったことのない「新しい王道」です。
つまり、テーマ「春」から連想される、桜や花見、入学や卒業、就職や入社、出会いや別れといったものをストレートに選び、作者独自の視点で描きながら、いままでにない斬新な切り口や見方、捉え方をしつつ作品内容にあった秀逸な文章で表現したもの。くわえて読者に、読中読後に感動の変化を与える面白い作品です。
この場合の面白いは、趣深い。
英語では、インタレスティング。
今ドキなら、エモい。
友達に「あの話、すごく良かった」と、自慢してすすめたくなるような、他の作品にくらべて飛び抜けた作品のことです。
カクヨム甲子園やカクヨムコン、ラノベや他の小説賞の大賞に選ばれる作品も、ひと言でいえば、『新しい王道』を書いたものです。
『第一回 さいかわ卯月賞』とあるように、はじまったばかりの自主企画の賞なので、まだカラーが確立していないと考えます。
そもそも、主催者様が選びますので、わたしには考えつかないような選考基準を設けられていることでしょう。
はたして、どの作品が選ばれるのでしょうか。
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