25
学校が終わって、俺と
『
一体彼女はどんな家に住んでいるというのだろうか。
一軒家? アパート? マンション? 借家?
もしかして、どこかのお姫様のような豪邸に住んでいる可能性も捨てきれない。
何で普通の小学校に通っているのかという疑問が浮かび上がってくるがな。
そんなマンガ・アニメのような展開があるのだろうか。
ちょっと期待してしまう俺がいる。
(
「へっ?」
そんな妄想全開でいる俺に、
思わず先導している
またこの間のひそひそ話が始まるのだろう。
俺は
(ねえ、今話すことできる?)
「え? え?」
一瞬腹話術なのかと彼女を疑ったが、全然そんなことない。
(もしもーし!
「ど、どうすればいいんだ……!?」
(念じて、話すの)
念話。確かに魔法少女ならその程度の技術わけない。
だが、俺はどうだ?
出来るのか、俺に?
うーん……。
さーりーちゃーん!? もっしもーし!!
……ダメか? いや、無心になればいいのか?
…………。
………。
……。
…。
(やっと通じた。遅いよ
アハハ。ごめんごめん! ちょっと念話の使い方忘れちゃって☆
(もー、
で、何かあったの?
(
あー。あのウザイやつ? 毎回あと一歩ってところで逃げられるからストレス溜まってんのよねー。
それに、
(うん。今日で確実に倒そう! 多分、怪物を指揮しているのはコバルダンだから、倒したらきっと怪物が出現する数も少なくなるよ!)
よーし。待ってなさいよコバルダン! かわいい
(これ以上念話すると疲れるし、ここで終わるね)
…。
……。
………。
…………。
……ハッ!?
俺、今何喋ってたんだ!?
念話しなきゃならないと思って無心で唸ってたのが、いつの間にか時が進んでいた。
無意識だと、この体が
でも、俺の記憶には残らない……。
念話、あまりしない方がいいかもしれない。
念話をするということは秘密の話を
いくら
そう言えば、こういうことは何度かあった。
最初は無意識に
あの時は念じて記憶を読もうとしても出来なかった。
次にミリカと戦って重症を負って
あれは言葉が頭に浮かんで自然と
……とりあえず覚えておこう。無意識になれば、俺は
でも、同時に恐れを抱いてしまう。
俺の中で『
俺はその恐怖に打ち勝つことができるのか……?
……いや、やってみるさ。
見知らぬ小学生でもここまではしなかっただろうが、
なんたって、あの二人は教え子なんだからな。……家庭教師として、だが。
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