魔法少女は凶暴です
――話題沸騰中の寄木市に来てみた感想は?
「うーん…特になんとも…。普通の街だよね?」
シオリがクレープをつまみながら言う。あらあら、この間ナナミにお腹を抓まれてダイエットを決意してたのに。決意は何処へ行っちゃったのかしら?
――ダイエットはヤメたの?
「う…いいの!今日はチートデイ!運動するし!!」
――そう言って2日前もお菓子食べ放題してたじゃない。最近はお風呂上がりに、パジャマのゴムにお肉が乗って…
「うがー!!いいの!!いいの!!ノエルは黙ってて!!」
あらあら、自覚はあるのね。もうちょっと自制を身に着けて欲しいものだわ。シオリだけの体じゃないんだし。
――はいはい。それはいいとして、探知の方はどうなの?
「むぐむぐ…えっとねぇ?なんか変な感じはするんだけど…上手く捉えられないの。今はここにない…みたいな?」
――夜になれば現れる…かしらね?
「かもかもー。だから、取り敢えず今はぁ――
あら、この子歩きながらいつの間にか路地裏になんて来てたのね。不届き者が二つほど付いて来てたのは感じてたけど…
「ねぇねぇキミィ、こんな所来ちゃアブナイヨー?」
「ソーソー、オニイサン達が安全なところに連れてってあげる〜」
――食後の運動の時間…だねっ」
「もー、お兄さん達ぜーんぜん歯ごたえなかったなぁ。もっと体動かしたーい」
路地裏には男が二人倒れてる。魔法少女にならなくとも、大の大人を転がしてしまう戦闘力には毎度の事ながら脱帽するわ。
「まぁ、いっか。今日の夜沢山運動できるでしょー」
この子がどこまで今回の相手に奮戦出来るのか…
――期待しているわ。シオリ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます