第23話[お互い様]
〜現在地︰流星街・東〜
〜幻響視点〜
さぁて、面白い相手が来たな〜
指をポキポキと鳴らし、少し跳ね準備運動をする、忘霓の方も、準備万端と言うように俺とアイコンタクトをする
忘霓「行くぞ、幻響」
幻響「リョーかいっ」
柊介「楽しみだn「おっそw」
そして俺は瞬時に柊介の背後を取り、後ろの方から顔に向かい勢い良く蹴りを入れる
柊介「あっぶねぇ〜!よーいドンとか言えよ〜!」
幻響「うわっ、これ受け止める?」
だが、俺の蹴りは柊介の腕で止められてしまう、まさかこの攻撃に対応するとは
……だーけーど
忘霓「俺も居る事を忘れるな」
こっちには忘霓も居る
今柊介は俺に目線を送っているが、忘霓がどこに居るか確認する為に顔を動かすはず
そこが奴にとってのウィークポイント
忘霓でも俺でもない、視線を移している瞬間
それが1番奴にとって命取りになる動作
柊介「ッまじ?」
そして俺の予想通り、奴は忘霓を目視する為に顔を動かし、俺から視線を逸らす
忘霓と俺は懐から拳銃を取り出し
そして、柊介に銃を向け、そして
トリガーに指をかける
幻響(
──「うわっwそれヤバイw」
刹那、俺の腹に奴の肘が伸し掛る
肘による攻撃のせいでエイムが逸れ
俺の発砲は明後日の方向へと行く
幻響「ゲホッ……!」
俺の攻撃は失敗したが、まだ忘霓が居る…!
俺はよろけながらも忘霓の方を見る
忘霓「グッ……!!!」
だが、忘霓も苦しそうな顔をしていた
顔には銃弾が頬をかすった様な跡がある
柊介「俺、銃の早撃ち得意なんだ〜♪」
そう言う柊介の手元には、銃口から煙を出している拳銃があった
多分、忘霓が撃つ前に拳銃を抜き
そのまま頬を掠め取ったって感じだろう
辛うじて、俺への攻撃があったせいで思った所には撃てなかったとは思うが……
それでも2人の攻撃に1回の行動でいなした
やっぱり幹部……そこら辺の
柊介「ほらほら〜、今の俺、体術得意そうな君たちの間合いに入ってるよ?今なら殺れるよ?」
幻響「へぇ〜……いい挑発するじゃん」
幻響「じゃあ……お言葉に甘えて……ッ!」
俺は拳を振り上げ、柊介の顔目掛け振り下ろす
柊介「単純な軌道〜w」
だが、それすらもう片方の手で受け止められる
柊介「まだまだ
幻響「へぇ〜……やるね」
幻響「じゃあ 」
───「忘霓!!!!!!!」
忘霓「首、取らせてもらう」
柊介の背後から忘霓が姿を見せ
そしてナイフを柊介の頭目掛け振り下ろす
流石に
柊介「……w」
──「まだまだ思考回路も
完全に背後を取った
だが、奴はそれを予知していたように
急に体の方向を変え忘霓の顔を手で覆い、そのまま地面に叩き付ける
忘霓「グァァッ!!!」
柊介「まだまだ思考回路が単純なんだよ!」
幻響「ッ!?」
幻響(っは?これ対応する?)
俺の脳内は困惑に染まっていた
どうやってこれを予見した?
忘霓「ッぼーっと……すんな……!」
いや、予見は出来たかもしれない
だが、忘霓の攻撃方法と位置をドンピシャに当て、振り向いた勢いを利用して地面に叩き付けるなんて、常人じゃない
忘霓「幻響……ッ!!!」
コイツ……
──強い
──「ぼーっと……すんな!!!!!」
柊介「いてっ!」
その時、柊介が横によろける
忘霓「幻響!!! 」
そして、忘霓が俺を呼ぶ
俺はハッとし、よろけている柊介の背中に蹴りを入れそのまま腕を掴み横に投げ飛ばす
柊介「ッグッ!!!」
忘霓「ッはぁ……はぁ……」
両者共に息切れしている
柊介との戦闘は、たった数分のできごとだったが、とても濃い時間だ
幻響「……ははっ、まさか、ぼーっとすんなが返されるとはね」
忘霓「お互い様だ、周りを見てみろ」
忘霓に周りを見ろと言われ、俺は見渡す
構成員A「柊介さん頑張れ〜!」
構成員B「殺っちまえ柊介さん!」
構成員C「殺せ〜!」
忘霓「オーディエンスも盛り上がってるだろ」
周りを見てみると、虎狼の構成員達が、盛り上がっている
少し周りを見て、そしてそのまま忘霓と俺は目を合わせ、少し笑う
幻響「こいつらは、後で殺ろっか♪」
忘霓「賛成だ、だけどその前に」
少し先に居る柊介が深呼吸をし、ケタケタと言う笑いを浮かべながら俺達の方を見る
柊介「さぁて」
柊介「じゃあ、ぶっ殺すね!」
忘霓「コイツを殺ってから、だな」
幻響「だね〜」
俺と忘霓は拳でグータッチをする
幻響「やるよ、
忘霓「行くぞ、
そして、第2ラウンドのゴングが鳴り響く
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