第20話[2人の幹部]

〜現在地:流星街・北〜

〜終夜視点〜


終夜「もう消えろ……ッて!!!!」


骸喰と共に敵を圧倒していく

だが、流石に人数不利がすぎるせいか

体力にも限界が見えてきてしまう

ゼェゼェと息切れをし、それでも殺る手を止めず殺り続ける


終夜「骸喰……まだ行けるか……」


口に柄を当て、骸喰に語りかける

骸喰は俺の言葉に反応しない

当たり前だろう、日本三大妖刀と言われても、所詮は無機物

俺の語りかけには応じず、ただ刃が月明かりな照らされているだけだった


終夜「……殺るぞ」


そして俺は、地面を勢い良く蹴った

早く、幹部かボスと殺り合わなきゃ……










──「退け」


その時、大きな怒声が夜空に響く

俺も含め、構成員達は急にポカンとする


そして、構成員の中から

一際目立つ、巨大な男が俺の目の前に現れる


そして、一瞬にしてわかった


この殺気

この覇気

この図体


──コイツ


終夜「……幹部?」

???「御明t……」


ガンッッッッ!!!!!!!!

俺は最後まで返事を聞く前に地面を蹴る


???「っと、話は最後まで聞け」

終夜「ッチ!」


だが、骸喰の斬撃は、奴が懐から出したナイフにより受け止められる

ナイフと骸喰は、ジリジリと火花が出そうな程の刃の押し合いをする


???「少し距離を取らせて…もらうッ!」


その時、俺の腹に重すぎる衝撃が伝う

どうやら、みぞおちに蹴りを入れられたようだ


終夜「っゲッホ!!!!!!!!」


俺は反射的に後ろに下がってしまい

ゲホッゲホッと嗚咽と唾を吐き出す


終夜「……ッチ」

???「さて、自己紹介をしよう」


俺の気持ちは通じず、奴は口を開く


???「さて自己紹介だ」





???「俺の名前は」







──「だ」


終夜「へぇ〜……ゲッホ……相同……いい名前じゃん……」

終夜「まぁ……ここで殺れば……もう覚える必要も無いか……ッ!」

相同「虚勢だけは立派だな」


俺の煽りにも冷静に対処し

静かに俺の方へと歩みを進めていく

周りの構成員は俺と相同ヤツの戦いを観戦しているようだ


終夜「……ブッ殺してやる」

相同「さぁ、殺りあおうか」



──「「命を懸けた、遊戯戦闘を」」





 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎マッチアップ



 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎相同 VS 終夜


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・東〜

〜忘霓視点〜


俺は何か一つに特化しているわけじゃない

体術も、他の奴らよりできるだけで中途半端

拳銃も、蒼羽には負ける

目立った特性がない



──中途半端の才能だ



幻響「忘霓!危ねぇ!!!」


その時、幻響の声が俺の耳に響く

それと同時に、視界が赤に塗れる


幻響「ッボーッとしない!」


目の前には、ナイフで首を切られた、構成員の死体が転がっていた


忘霓「す、すまん」

幻響「悩むのをやめろとは言わないけど!大事な時にまで悩んでたら何も出来ないよ!」

忘霓「……だな」


違うんだ

中途半端が嫌なだけなんだ

俺は、役に立ちたいだけなんだ









──「お〜!君たち強そ!」


すると、何処かから声が聞こえる

何処からだ?何処から声がした


???「ここだよ」

忘霓「ッ!!??」ヒュン!

???「うわ、それ避ける?w」


コイツ……!!!

いつの間に俺の背後に立ちやがった!!!

数秒反応が遅れていたら、ナイフが脇腹に刺さっていた!

俺は避けた勢いを利用し、そのまま回し蹴りを相手にしようとするが、それは奴の手で塞がれてしまう


だが


幻響「俺も居るってこと忘れんなよッ!」


そう幻響は奴に言い放ち

奴の腹に拳を入れる


???「ッガッッッッ!!!!」


そして幻響の拳が効いたのか

俺の足を掴んでいた手が緩まり、そのまま勢い良く蹴りを奴の顔面に入れ、追撃のようにもう片方の足を使い腹に蹴りを入れる


幻響「名前を名乗らないなんて、卑怯じゃな〜い?」

忘霓「……誰だお前」


???「俺ぇ?俺かぁ!」


奴はケタケタと笑い

そして、俺達に向かいピースをし

口を開く


──「って言うんだ〜!」


「どうでもいい」「興味無いな〜w」


俺と幻響は合わせるように発言を被せる


柊介「えぇ酷くない!?」

忘霓「俺は仲良いヤツ以外の名前は忘れるんだ」

幻響「左に同じく」


柊介「あ〜そっかぁ」


柊介「まぁ、いいや!」


そう言いながら柊介はケタケタと笑い肩を震わせる


柊介「ねぇ〜当然で悪いんだけどさ」




──「死んでくんない?」




「無理」「却下〜」


柊介「はぁ〜……残念」


柊介「じゃあ、できるだけ苦しませるね☆」


幻響「なぁなぁ、忘霓」

忘霓「思ってることは一緒か、幻響」





─────「「俺に力を貸せ」」─────




 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎マッチアップ



 ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎ ︎︎忘霓&幻響VS柊介

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