第19話[骸喰]

〜現在地:流星街〜

〜終夜視点〜


有象無象に出てくるカスを1人、また1人と殺し、ボス打倒を目指す

早く流星街襲撃の禍根を殺らなければ

このままじゃ住人も俺たちも死ぬと言う

最悪の想定も出来てしまう


終夜「……コイツらの相手をしてる場合じゃねぇか」


俺は虎狼の構成員を出来るだけ無視する事にし、幹部とボスを探しに道を駆けていく

だが、俺の道全てに敵が居る


終夜「チッ……」


──戦闘は避けられそうにない


終夜「…骸喰……」


だが、丁度いい


──「食事の時間だ」


俺の妖刀骸喰のサビにしてやる


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・大通り〜

〜天斗視点〜


天斗「終極!俺に力を貸してくれ!」


流星街の大通り、虎狼のボスを探しているが

流石に敵が多すぎる

血で血を洗う、今の俺の状態を表す言葉は

これしかないだろう


天斗「クッソ居すぎだろ……!!!」


この人数、虎狼支部の奴らも来ているようだ

通りでキリがねぇ訳だ、殺っても殺っても虫のように溢れだしてくる

一種のパンデミック映画を彷彿とさせる


???「天斗!ちょっとそこから離れて!」


すると俺の後ろから声がし

俺にそこから離れろということを伝える

この声……玲亜れいあか……!

俺は玲亜の言うことを聞き、その場から去るように玲亜の側へと行く


玲亜「あと!衝撃に備えて!」

天斗「しょ、衝撃!?」


そう言うと玲亜は懐から何かを取り出す

それは、"手榴弾"だった

玲亜は素早くピンを抜き、思い切り構成員達の方へ投げる


天斗「ちょおま」


その時、手榴弾を投げた奥から

鼓膜を突き破るかのような轟音が鳴り響き、

俺と玲亜は耳を塞ぐ


天斗「おまここ流星街だぞ!?なんで街中で手榴弾ブッパしてんだよ!」

玲亜「大通りで刀振るのも大概でしょ!」

天斗「あー玲亜!やれるか!」

玲亜「言われなくてもやるよ!」


玲亜はそう言うと腰にかけていた拳銃を取り出し構える


玲亜「特攻隊長行ってこい!」

天斗「特攻隊長言うな!」


……もう殺るしかねぇ!!!


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・南〜

〜翠郎視点〜


翠郎「无鳳ないほう!!」

无鳳「なんだよ!」

翠郎「名前呼んだだけだ!」

无鳳「今する必要ないだろ!」


先程合流した无鳳と共に

南方面の敵を蹴散らしていく

3万人を30人で捌けって、無理難題だとも思うが、今そんなこと考えている場合じゃない


无鳳「翠郎!」

翠郎「なんだ!」

无鳳「呼んだだけだ!」

翠郎「後で俺の体の一部にしてやる」

无鳳「なんその全貌が分からない脅し方」


狐耳を揺らしながら俺に向かい恐怖しているかのような声を俺に向ける


翠郎「この戦いも!神様が授けてくれた試練って思えば全然できるな!」

无鳳「お前ポジティブってよりネジ外れてるだけだろ!」

白夜「なーに漫才してるんですか!」

无鳳「白夜!」

翠郎「幽霊?!」

白夜「開口一番俺を幽霊にしないで!」


无鳳と漫才したからか、白夜が俺達を視認出来たらしく、俺達は白夜と合流する


白夜「ホンットに多い!なんなんだこれ!」

无鳳「俺の狐耳も震える!」

翠郎「チャームポイントは耳の震え!」

无鳳「チャーミングの意味知ってるかな?」


……さて、こんな事しているが

警察が介入して来たら相当厄介だ

虎狼の連中が抑えてるらしいが、増援を呼ばれここに介入してきたら俺達のこともバレてしまう、あまり長引かせるのはダメだ


翠郎「无鳳!白夜!」

白夜「なんですか!?」

无鳳「なんだ!」






翠郎「10分以内に片付けるぞ!」


久しく声を粗げてなかったからか

俺の怒声混じりの声に少し2人が驚く

だが、直ぐに驚くのをやめ、「了解」と返事をする


翠郎「さぁて……薬割る平穏な日常を、奪わせないぞ……」

无鳳「お前のせいでこうなったんだからそれは自重しろ」


无鳳が狐耳を指差しながら俺に言う


翠郎「チャーミングよw」

无鳳「後で銃の的にしてやる」

白夜「それはいいから!ほら来ますよ!」


……殺るしかないな

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る