第18話[虎狼組首領]

〜現在地:アジト・食堂〜

〜魅零視点〜


そして迎えた、

私たちは食堂に集まる

作戦決行時刻は23時00分から

現在時刻は午後8時

3時間後に、始まる


今私達は、遊月さんに食堂に集まり、零夜さんを待っててくれと言われ、それに従い食堂に集まっている


幻響「なんの話かな?零夜直々に鼓舞でもしてくれたり?」

忘霓「まぁ、そうだろうな」

萃「死ぬつもりないし……そんな事しなくてもいいのに」


私以外の潜入メンバーは、余裕そうに零夜さんを待っている


魅零(怖いなぁ……)


でも、そんな中私は、ガクガクと震えている

ミスったら死ぬ

そんな考えが私の思考を侵していく

もう後には引けない

引いたらダメなんだ

そんな言葉で逃げようとする自分を律する


凛音「隣、失礼しますね」

魅零「あっ……凛音…さん」

凛音「いつも言ってますけど、私のことは凛音でいいですよ」

魅零「く、癖で……」

凛音「……っふふ、そうですか」


すると、隣に凛音さんが座ってくる

とてもフランクに話しかけられたので、肩がビクッと跳ね上がってしまう


凛音「あ、零夜兄さんが来ましたよ」


凛音さんが食堂玄関に指を指す

零夜さんが来たようだ

零夜さんは皆に挨拶をしながら、食堂の中央に立つ


零夜「えー皆、集まってくれてありがとう」

秋月「校長先生の長い話の前振りみたいな冒頭挟むな〜」

零夜「お前も的確に分かるネタ挟むな」


秋月さんと零夜さんの何気ない会話が挟まれ

零夜さんはコホンと咳払いをする


零夜「あ〜取り敢えず、集まってくれてありがとう、皆」

零夜「今日も色々とありがと「御託はいい」

???「本題を話せ」


零夜さんの話に割って入ったのは

零夜組一般構成員の終夜しゅうやさんだった

零夜さんは「すまん」と一言告げ、深呼吸を深くする


零夜「今夜11時50分、潜入を開始する」


そう言った途端、零夜さんは口をどもらせる


そして


零夜「確実に殺せ」


と、一言


幻響「分かってる、俺達を舐めないでよ」

忘霓「やるだけやる」


忘霓さんと幻響さんが心強く零夜さんに向かい話す、そして、零夜さんは安堵の顔をし

私達に向け言葉をかける


零夜「ありがとu……」


その時だった


外からが聞こえたのは


そして、零夜組のアナウンスから

見知らぬ男の声が聞こえてくる


???「やぁやぁ、零夜組諸君」


???「君達の尾行やハッキング、気付いてないとでも思っていたのかい?」


その声は、ここの人の者じゃない

もっと、"ドス黒い何か"を有している

不敵な声だ


零夜「ッチ!!!お前ら!放送室へ急げ!」


???「流星街……とてもいい所だね」


???「惚れ惚れしてしまう風景、優しい住人たち」


???「ここを壊し、住人達の心の拠り所を無くせば、薬に頼る薬中が急増、そして君達を殺せば……」


???「完全に、流星街をできる」


???「さぁ、零夜組よ」


???「をしようじゃないか」


???「警察が迂闊に来れないよう、私の構成員捨て駒が流星街へ繋がる道を封鎖している」


???「思う存分、始めよう」


???「そして、名乗らせてもらう」


???「私の名前は、虎狼組首領の」


凪「という者だ」


その声を皮切りに、アナウンスから音はしなくなった、そしてレイテルから通知音がし

レイテルを見る


天斗『誰も居ねぇ』


萃「……ハッキングされた感じね」


間髪入れず、零夜さんは口を開く


零夜「お前ら!!!虎狼組が来やがった!」


零夜「踏ん張り耐え、そして!!」


トントンと、数分の間にとんでもない情報量の出来事が頭に入ってくるが

「了解!」と返事をした後、席を立ち

食堂から出て行く


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街

〜凪視点〜


遂に、遂にだ


流星街を掌握すれば

薬の売買がもっと捗る

全てを破壊し、心の拠り所を薬に仕向ければ



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・アジト前〜

〜零夜視点〜


クソッ!!!やられた!!!

考えてみりゃ、四大絶帝の1つなのに

追跡の一つや二つに気付かないなんておかしい!!!アイツら、わざと泳がせていたのか!?


終夜「多分、作戦の準備を万端にさせて、襲撃されるって言う思考を限りなく無くすのが狙いだったと思う」


すると、走る俺に並走するように終夜が横に並び、俺の考えを読んだかのように言う


終夜「作戦決行前になれば、敵に襲撃されるって言う思考は、隅に追いやられる」

終夜「そこを叩かれた…多分これが答えだ」


零夜「チッ!!!!」


終夜の説明を聞き、自分の杜撰な計画、思考に怒りを顕にしてしまう

だが、後悔しても仕方ない

レイテルを開き、『構成員は見つけ次第殺れ!住民の安全も確保しろ!!!』と送る


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・北〜

〜魁視点〜


虎狼構成員「ッ死ねぇぇぇぇ!!!」

白夜「邪魔ッ!!!!!」


白夜と共に構成員の排除をし

統率者らしき者の詮索

構成員がそこらかしこに存在し

自由に動けない


構成員の攻撃をかわし

反撃に構成員の横腹にナイフを突き立てる

そして腹に蹴りを入れナイフを抜く


魁「白夜、2手に別れるぞ」

白夜「はいっ!!!」


俺は2人で別々に首領を探した方がいいと考え、2手に別れることを提案し、白夜はそれを承諾した


魁「……やってやる」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・南〜

〜幻響視点〜


忘霓と共に流星街の南方向で戦闘員を始末する、中々に骨が折れる

1人1人の戦闘力は低いけど、人数が多すぎて上手く身動きが取れない

それは忘霓も分かっているらしく

中々に焦っている顔をする


幻響「へぇッ……!!!忘霓もそんな顔するんだッ……!!!」

忘霓「当たりッ……前だ!」


阿吽の呼吸で敵を始末する

だが、殺っても殺っても湧き出てくる

ゴキブリ見たいな奴らだ


忘霓「おい、幻響ッ……!」


すると忘霓が俺を呼び、

俺もそれに反応し「なに?」と応える


忘霓「……勝負しようぜ」


無意識に背中を合わせ

忘霓は俺に提案してくる


幻響「勝負って?」

忘霓「殺った人数の多い方の勝ちだ……」

幻響「……ッはは、良いねそれ」


忘霓の誘いに躊躇いも迷いもなく乗っかる

こんな面白そうな提案、やるしかないよね

俺と忘霓は呼吸を合わせ、そして


地面を踏み締め、駆けて行く


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・住宅街〜

〜朧月視点〜


敵が多い

どこに行っても虎狼の軍勢が居る

あまり時間はかけたくない

私はショットガンに銃弾を詰め、敵の軍勢に突撃していく


虎狼構成員「お前ら!殺れッ!」

朧月「邪魔だ」


銃口を腹に押し付け引き金をひきまずは1人

その後回し蹴りで後ろに迫っていた敵をなぎ払い倒れた所をショットガンで一撃

重厚音が流星街中に鳴り響く

これに怖気付いたか、私から人が居なくなっていく、弱い奴らだ、恐怖対象から逃げるなんて……


…いや、から逃げた私も、か


だが、今はそんな事思っている暇は無い

私は辺りを見渡し、ショットガンの弾を詰め直す



───「1人残らず殺す」




───「まとめて来い」





┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・商店街〜

〜終夜視点〜


終夜「行くよ、骸喰むくろぐい


骸喰と共に、敵の胴体を切り捨てていく

血が黒のパーカーを染めていくが

そんなの今はどうだっていい


壁を伝い骸喰と共に敵を切り捨てる

だが、やはり構成員が多すぎる

殺っても殺っても出てくる

面倒臭い、早く大元ボスを殺らないと


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・中央〜

〜凪視点〜




───そろそろ頃合だ





──

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