第8話[虎狼組本部詮索作戦]

〜現在地:アジト〜

〜零夜視点〜


会議も終わり執務室へ向かう

先程忘霓、幻響と話し、2人からは「ちゃんと成功させる」と言う心強い言葉を聞き、俺は「頼んだ」と2人の肩に手を置いた

萃も「やらなきゃ何も変わんないでしょ、やるだけやるわ」と力強い言葉を発し、俺は興奮のあまり萃の頭を撫でてしまった

そのせいで萃からはキレられるし、仄からは

すんごい視線で見られるしでちょっと後悔した


零夜「……絶帝か」


四大絶帝の1つに、こんな零細組織が勝てるのか、そんな事が脳をよぎるが、そんな思考は会議室の時の秋月の言葉で掻き消された


魅零「あ、の……零夜……さん……」


すると後ろから魅零の声が聞こえる

俺はその言葉に反応し後ろを振り向く


零夜「魅零、虎狼の潜入作戦に申し出てくれてありがとな」

魅零「あ、う……はい……」


魅零の顔が曇る、だが頭をちょんと俺に突き出す


零夜「ん?」

魅零「…あ………ぇぁ、その……」


だが、直ぐ頭を引っ込め俯く


魅零「……なんでも……ない……です」


哀しそうな目で俺の足部分を見つめる魅零

そんな彼女の小さい頭に手を置き撫でる

魅零は突然の事にびっくりしたのか、体がビクンと跳ね上がる、だが撫でられた事が嬉しいのか「もっと、もっと」と言うように頭をちょんと俺の方へ突き出す

俺もそれに応えるように頭を撫でるスピードを早める、段々小動物みたいで可愛いなと思い始め、定期的に撫でようかなとも思う……


仄「零夜〜☆」

零夜「アッ」


あっ終わったわ、仄が一部始終を見てた

この歩くヤンデレ、いつから俺の事を見ていたんだ?シンプルにそれが分かんないと怖い


零夜「ほ、ほの……仄さん……」

仄「えへ〜頭撫でてたね〜?」

零夜「あ、い、いえ!そんな事は決してございませn……」

仄「撫でてたよね?????」

零夜「ヒャイ」


シンプルに圧が怖い

ライオンに狙われるシマウマってこんな気持ちなんだと思う、零夜組はサバンナだった俺は天国に行けるようにと思い胸で十字架をきる


魅零「……?」

仄「魅零は見なくていいんだよ〜」

零夜「ほ、仄!色々と迎撃の準備しなきゃだからさ!」

仄「うん、それも大事だね」

仄「大丈夫、話し合いは数分で終わらせるから」

零夜「OH MY GOD!!!!!!!」


ガシッと服を仄に掴まれる

その力の入れ具合が人を殺す勢いで凄い怖い


仄「じゃあ話し合おっか〜」


そう言われズルズルと仄に引っ張られていく

魅零は何が何だかと言う状況らしく慌てふためており、当の俺はもう全てを受け入れ、仄の話し合い(地獄)を受け入れることにした


零夜「頼むから早めに終わってくれ……」


もう仄に戦意喪失した体は、ただ時が過ぎるのを待つむくろと同等になっていた


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

〜現在地:流星街・裏駐車場〜

〜叶翔視点〜


会議が終わり、俺は先ず、東京の墨田区を調査する事にした

流星街から墨田区まであまり遠くなく、都心部である為本部があるかもしれないと考えたからだ、レイテルで話し合った結果、墨田区に行くメンバーは、俺、白月、秋月になった


秋月「んじゃ、叶翔さん運転よろしく〜」

白月「秋月は他人任せだねぇ……」

秋月「大丈夫大丈夫、やる時はやるさ☆」

白月「オンオフの切り替えが早くて羨ましいよ……」


助手席に秋月、後部座席に白月、運転席に俺

エンジンをかけ、黒塗りの車が動き出し、俺達は目的地である、墨田区へ向かった


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〜現在地:流星街・裏駐車場〜

〜天斗視点〜


俺達が向かう所は新宿区

新宿区に向かうメンバーは蒼羽と俺

何でこいつと行かなきゃ行けねぇんだよと言う一抹いちまつの不満を抱えるが、そんな事は気にしてられない


蒼羽「安全運転で頼むぞ?」

天斗「わぁってるわ、ていうかお前が運転しろよ!なんでナチュラルに俺なんだよ!!」

蒼羽「俺は敵がカーチェイスを仕掛けてきた時に迎撃しなきゃいけないからパス」

天斗「俺だって迎撃できるわ!!!」

蒼羽「お前拳銃の扱い下手くそだろ」

天斗「斬撃くらい飛ばせるし!!!」

蒼羽「漫画じゃねぇんだよ」


ギャーギャーと車内で騒ぎ、このままじゃまた殺り合いに発展しかねないと思いエンジンをかけアクセルを踏む


蒼羽「ちょおまっ!!!急にアクセル踏むんじゃねぇ!!!」

天斗「うっせ!!!俺が運転してるんだから俺がルールなんだよ!!!」

蒼羽「独裁者が!!!!」


そんな言い合いをしながらも、まずは目的である新宿区に向かった


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〜現在地:流星街・裏駐車場〜

〜聖音視点〜


千代田区へ行くメンバーは

私、凛ちゃん、翠郎に決まった


聖音「さて、千代田区メンバー、番号〜」

聖音「1!」

凛音「コレいる……?……2…」

翠郎「4」

聖音「翠郎3飛ばさないで〜?」

翠郎「あ、じゃあ彼女が4か」

聖音「彼女?」

翠郎「ほら、凛音の肩に女性が……」

凛音「お前には何が見えてるんですか!?」


翠郎は困惑する凛音に向かいファブリーズを差し出し「これで除霊するか?」と提案する


凛音「要らない!!!」


聖音「あはは…まぁ、ボチボチ行こっか!」

「「了!」」


私が行く旨を伝え、それに呼応するように応える、私はその声を聞くと同時にエンジンをかけ、黒塗りの車を公道へ走らせていく


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墨田区メンバー

・叶翔

・白月

・秋月


新宿区メンバー

・天斗

・蒼羽


千代田区メンバー

・聖音

・凛音

・翠郎


虎狼組の襲撃に備えるメンバー

・上記以外

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