現実と虚構とを織り交ぜた素敵な世界観を堪能できました。
アキラの喪失感が涙となって止まない雨へと降らせている、そんなイメージが沸き起こりました。
貴方の幸せが私の幸せ――というフレーズで冒頭と末尾とを締められていますね。
これがなんとも効果的で、読後感として二人の結びつきを印象付ける巧みな構成だと感じました。展開も含め全体的にまとまっていて、雨の描写がキレイで心に残る作品でした。
素敵な小説をありがとうございました。
作者からの返信
コメント、そして素敵なレビューまでいただき、ありがとうございます!
何度も全体をブラッシュアップする中で、「貴方の幸せが私の幸せ」というセリフを冒頭に持って来てみましたが、奏功したようですね♪
こちらこそありがとうございました!
大きな悲しみを乗り越えるためには、心の痛みを避けることはできないのだなぁ…と、この物語を読んで思いました。
降り続ける雨は、悲しみに暮れるアキラの涙だったのかなと感じました。
彼の喪失感は、完全に消えることはないのでしょう。
でも、他ならぬ美鈴のお蔭で、この先の人生に目を向けることが出来た。
愛とか思いやりって、生きていく上で大切なことなんだなぁ…。
そんなことを考えました。…お水を渡して安堵するマスターも好きですよ。
完結、おめでとうございます。
文字数が6000字ピッタリで素敵です。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
するどい考察、さすがです。
重大な喪失は、そんなに簡単に癒えるものではないけど、とりあえず前を向くことはできた、ということでしょうね。
なお、文字数が6000字ぴったりなのは、たまたまです(笑)
すごかったです。息を忘れるほどに物語に引き込まれました。
心象風景でありながら、雨音までくっきり聞こえてくるようなリアルな街の描写。そして胸が苦しくなるような、孤独な王の姿……すばらしかったです。
おしゃれなブティックがあり、高級ホテルがあるこの街は、きっと元はとても活気があって美しい街だったのでしょうね。最後の現実世界が雨の予報で終わるところもすごく好きです。そこが街である以上、雨も必要ですもんね。いろいろ語りたくなる本当に素晴らしい作品でした。読ませて頂きありがとうございました!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
今回、けっこう書くのに苦労したので、そんなにほめていただけ、ほっとすると同時にとても嬉しいです。
こちらこそありがとうございました!
雑多とした雨の都市という事で出だしは映画「ブレードランナー」みたいな退廃とした感じがありますね。
カインさんは受け入れる事の出来なかったもう一人の自分と解釈しましたが、
・『預言者』は誰の言葉を受け取っていたのか?
・デイジーとは誰だったのか?
などと考え出すとお酒が進むので、ひとまずちょっとお水を飲みますw
ずいぶんと楽しませて頂きました。ありがとうございました。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
ううっ、鋭い。
そう、ブレードランナーはイメージ元のひとつです。
そして、いろいろと考察していただけてるようで、ありがとうございます。作者冥利につきます!
なお、デイジーという花は、名前の由来が太陽、花言葉は「希望」や「幸福」、結婚記念日のプレゼントにもオススメの花なので、その辺も参考にお酒を進めていただければ嬉しいです。
こちらこそ、ありがとうございました!