第3話【終わった…】
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私は調子に乗って
ちょっかいを出した隣の男性の存在を
なかったことにしたくて
出されたお酒に口をつけ
速攻で自我を手放す……
予定だった……
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〜
「ヒック……」
酔ってる……
今、私は、確実に……
酔っ払っている……
「ヒック……」
はずなのに……
なんで?
どうして?
自我があるのよぉおおお!?
バタン……
カウンターに突っ伏する
心臓がバクバク言ってる
どうしよう……
どうしようどうしよう……
隣の男性は
【外で会っては行けない人】の1人だ……
何度も見てるもん
顔を見なくても分かるもん
髪の色や質
広い肩幅
なによりあの特徴的な指先 !!!
絶対彼だ……
なんですぐ気付かない私!!!
club 月光 のイケメン黒服
彼がホストなら
思えるほど 私のドタイプの 彼♡
いや、喜んでる場合じゃない!!!
何故ここに?
まさか常連客なの?
仕事帰りのちょいと1杯…的なやつ?
だとしても何故今日なの?
今まで会ったことなかったのに……
あ、私がこの時間にここに
いることがなかったんだわ……
(lll-ω-)チーン
おわた……
私と目が合わないように
わざと向こうを向いてたんだわ
寸前で気が付いてよかった
神よ!!!
でもだけど どうしよう……
顔を見なくても
向こうも気が付いたんだ
あ……もしかして
寝顔見られたのか? (꒪д꒪II)ガーン
だから知らんぷりしたんだ きっと
……もう帰ろう
そう思い
勢いよく上体を起こす
クラァ〜 "((𖦹ㅿ𖦹))″
「はれぇ〜???」
そのまま後ろへ〜? (〜¯ㅿ¯)〜
「 !? っ
ガシッ !!!
カウンター席の小さな椅子から
ふんぞり返るように
後ろへ倒れた背中を誰かが支えた
そしてそのままヒョイと
力強い腕に両膝も抱えられ
ユラユラと運ばれる
ゆっくりと降ろされると
そのままそっと寝かされる
そこはソファの上だった
「?…?…?( -ω- )ムゥ…」
私は身長173cm
圭ちゃんは160cmで
私を大女と呼ぶ
お前なんか重くて運べるか!と……
(言っておきますが私は痩せ過ぎレベルの
モデル体重なの!自慢にならんレベルの
ペラッペラスタイルよ!
普通よりは軽いんだから!)
じゃあ今……
私を運んだのは?
クラクラする頭を押さえ
目を開くと至近距離に誰かが……
(* -.-)ホー
美味しそうなツルぽて唇
(*・-・)オ~
形の良い細くて高い鼻
(* ¯−¯)マブ
キラキラパッチリお目目
(* ˙-˙)ワォ
凛々しいキリッとした眉……
(; °꒳°)(˙꒳¯ * )キラキラ.•*¨*•.¸☆
「ん
ハラホロヒレハレ〜\(*꒪꒫꒪)/♡」
「へ……?(˙꒫˙ * )ハラホロ?」
「
「…ヒレハ(* ˙꒫˙)・・・( ゚∀゚)・∵ブハッ!!
∵.( ゚∀゚)・∵( ゚∀゚)・∵( ゚∀゚)・∵・
ꉂꉂ(゚∀゚)ア~ッヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!
ヒーッヒッヒッヒッヒッィイイ(* ´Д`):;*.’:;カハーッ!!」
「きっ木村様ぁああああ(>ω<;)」
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〜
店を閉め私は閉店作業をする
あの2人が顔見知りだったとは…
そしてあの
酒を口にして自我を保っている……
ソワソワと落ち着かず
様子はおかしいが……
まぁ……それはいつものことか
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〜
まさか
向かい合う日が来るなんて……
チラリと視線を上げると
長い足を組みソファに身を沈めている
(⑉´ ii ` ⑉)ブフォォォ〜🩸(心の鼻血)
カッコイイかよ!
こんな時まで!!
プライベートまで!!!
黒服のくせにぃいいい!(偏見)
でも……
私 今度こそ出禁かなぁ……(´・-・。)
運がいいのか悪いのか……(´;ω ;`)
誰にも言わないけど……
ダメなんだろうなぁ……( - - `)チーン
緊張のせいか
いつもならアルコールで
秒停止する脳が停止しない……
おかげでグラスが
「ヒック……
「……はい」
「いいのよ……私分かってたの」
「はい?」
「叶わないのは分かってたのぉおおお
エーン。・゚(゚⊃ω⊂゚)゚・。エーン 」
「えっ? ちょ……」
「だって私見た目もこんなだし
社長のくせにヘタレだし、口も悪いし
服作るしか才能ないしモテないしっ!!!
フェエエエーン(TДT `) 」
「……」
「月光が唯一の救い、癒しの場だったのぉ
わざとじゃないもぉおおん(TдT )
偶然会っちゃったんだもぉおん
偶然見ちゃったんだもぉおおん
「……あぁ…なるほどね
掟を守ってくださるわけだ」
それは月光の店内で聞く
営業用の声とは違っていた
「……営業用じゃない声初めて聞いた」
「え? そんなに違いますか?」
「ち、違いますよ!無自覚なんですか?
恐ろしい……もはや凶器ですよ!」
「えー? 作ってない声のほうが凶器とは」
魅力的な唇を尖らせ視線を上向かせる
(; `皿´)グヌヌ…
今度は可愛いかよ!
全世界の女子を差し置いて
ワールド級の可愛いかよー!
今 気が付いた
表情も全然違うんだ……
外で会ったら他人のフリ
いや、他人なんだけども
そうじゃなくて……
彼らは店の中と外を使い分けてるから
中を知る人とは外では会わない
そう徹底してるのね……
月光の中の
今私の目の前にいる
別の人なんだ……
ゴンッ
テーブルに頭突きした
バカだ私……
「 ケ、ケイさ…」
「ごめんなさいっ」
テーブルに頭を乗せたまま話す
「月光の掟を……分かっているようで
全然分かっていませんでした
中と外の貴方たちは別人なんですね?
だから外で会っても声をかけちゃいけない
だって知らない人だから……ですよね?」
「……はい」
グッと唇を噛む……
悔しい……
私は自分のとった行動で
自らの首を絞めたんだ……
外で逢いたくなかった……
貴方にだけは……
顔を上げられずにいると
下ろすのが分かった
あぁ……帰るんですね
終わった……
出禁決定……
もう会えない……
ポロ……ポタポタ…
テーブルの上に涙がこぼれる
月光が……
私の癒しが……
そう思うと涙が止まらなかった
コンコン
テーブルを叩く音が頭に響く
「あの、受け取っていただけますか?」
「……?」
今の、
……のよね?
目元を拭いゆっくりと顔を上げると
膝を揃えて座った
自分の名刺を私に差し出していた
木村 則人 /Norito Kimura
シンプルな名刺
そこには店の名前はなく
名前と携帯番号とLINEのQRのみ
「受け取ってもらえませんか?」
( ゚∀ ゚)ハッ!?
慌てて名刺を受け取り
自分の名刺を差し出すと
営業用じゃない
キラースマイルが飛んできた
目がぁああああ!!! ( ³Д³)チカチカッ☆
彼の行動の意味が理解出来ずにいると
スマホが震えた
上着のポケットを探りながら
スマホ片手に微笑んでいる
(♡д♡ ドキーン ...。・*
ハウ……心臓に悪い……
「し、失礼します」
ペコリと頭を下げて画面を確認すると
知らない番号の着歴
ブブッ♪
「わっ!」
続けて LINE 受信
開くと……
いつでも連絡ください
「……へ?」
画面と目の前の
何度も往復する
「えっ? ぇえっ???」
秒速瞬き……パパパパチパチ
ギュッ(*>ω<)( ⊙_⊙)パッ
どゆこと???
私出禁じゃないの???
膝の上に両肘を乗せ顔を寄せてくる
「ご迷惑でしたか?」
そう言って可愛らしく首を傾げる
❥ー (°꒫° * )ー➤ズキュ───ン♡♡♡
……ムリぽ♡
(⑉° ii ° ⑉)ブッフォォォ〜🩸(リアル鼻血)
「うわっ! だ、大丈夫ですか?
.。:.☆。──── ☆ ────。☆.:。.
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