第3話 戦闘とレベルアップ

 ――――平原――――


 平原に来ると辺り一面に広がる緑の芝生に気持ちよいほど心地良い太陽の光が差し込む中、モンスターは食事などをしていた。


「最初の敵はこいつかな」


 私は、剣を鞘から引くと、極細の片手直剣は音を鳴らしながら引き抜かれ、目の前の敵に剣先を向けた。


 相手は、初心者でも倒せるイノシシ型の中立モンスター、攻撃法方は昔と変わっていなければ突進と、噛みつきの二つだったはずと、頭の中で考えながら、剣を構え気合のこもった声を発しながらが斬りかかる。


 敵の体に傷ができると、削られた部位のポリゴンが消失し、モンスターは目の前のプレイヤーを敵と認識し、少しの貯めの後、一直線に突進してきた。


 突進攻撃は避けやすくて硬直が少し生まれ、少しの間動かなくなり、その隙を狙い敵を後ろから斬りつける。


「ぐっ」


 敵の蹴りが腹に直撃し、Hpバーが減りノックバックが発生する。


 上手く受け身を取り落下直後の隙を無くしながら敵との間に間合いを取りながらスキルを使い前方に大きくでると、同時にイノシシ型モンスターは突進してくる。


「ストレートストライク」


 私が使った片手直剣用の初級スキルと、イノシシ型モンスターの突進が正面から衝突しイノシシ型モンスターがポリゴンとなり消えていく。


 イノシシ型モンスター、ワイルドボアを倒したことによりドロップアイテムが表示されたウィンドウが表示され、レベルが一つ上がる。


「えっと、アイテムは初級魔石が一つ、ワイルドボアの肉が二つ、ワイルドボアの毛皮が一枚、経験値が十、お金がが36Gで、レベルが一つ上がったな」


 私は剣をしまってから左手でウィンドウを呼び出し、スキルポイントSpを使いスキルツリーを解放画面に移動する。


「えっと今のSpの数が五だからまず、片手直剣のスキル【アップスラッシュ】を二Spを使い習得して、残りは貯めておこう。そして、ステータスポイントが三十あるから、『Agility速さ』『Attack攻撃力』『Constitution体力』『Defense防御力Luck幸運』『Magic魔力攻撃力』『Mana魔力量』『Mind精神力』の八個のステータスの中から攻撃力と速さに十、防御力と体力に五ずつ振って終わり!」


 私は、ウィンドウを閉じ、腰に巻かれた鞘の中にある相剣を引き抜き周りにいる敵を倒しに行く。


「まずはアップスラッシュ!」


 下から上に斬り上げる技名どうりのスキルだ。


「うーん、ダメージはいまいちだけど数秒間のスタンが強いかな?」


 スキルの感想を言葉にしてまとめながら目の前の敵、ワイルドボアを斬りつけ倒す。


「とりあえず、レベ上げやろうかな、今日は別にやりたいことないし」


 今日中の目標を決めると私はイノシシ型のモンスターのワイルドボアと、オオカミ型モンスターのワーウルフを狩り始める。




 ――――一時間後――――


 戦闘に慣れてきた頃、少し遠めの森に行き、浮いた体で呟く。


「いやぁ、群れで行動するワーウルフに単騎で突撃するにはレベルと技術がまだ足りなかったかぁ」


 蘇生可能タイムで空中を漂う周りからは見えない霊的な存在になりながら呟く。


「まぁ、レベルは八まで上がったし死んだ後のロストアイテムはお肉や毛皮などだから別に後で取りに行けばいいかぁ」


 蘇生可能タイムを諦め、視界がポリゴンに包まれる。


 ポリゴンが晴れるとそこは噴水の前で、水がキラキラと太陽の光を反射していた。


 水に反射した初めて見る自分の姿に見るのを忘れていた!ということを思い出しながら平原に行く途中で見つけた雑貨屋で安い手鏡を買い、アイテムを取りに行く。


 今回の反省を踏まえ私は誓う、無茶なレベリングはいけないなと、思いながら自分が死んだ平原に向かうのだった。




――――――――――――――――――――――――――――――

 【ゆい】


ステータス


Lv八


 攻撃力 七十      防御力 三十


 体力 三十       速さ 五十


 魔力量 五十      魔力攻撃力 零


 精神力 零       幸運 十


【スキル】


 ストレートストライク


 アップスラッシュ


 残りスキルポイント 三十八

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