スキルもの。web小説界で人気のキーワードですよね。
本作の主人公明楽は、とあるスキルを駆使して悠々自適な生活を送っています。その名も「ヒモスキル」
物理の紐で敵を雁字搦めにして魔物をバッサバサ……ではなくて、あのヒモです。ほら、異性に取り入ってお家やご飯を面倒見てもらう、アレです。
まず、題材にこれを選んだ発想が面白い!
作者様のセンスと観察眼に脱帽!(もしかして、ヒモのお知り合いがいらっしゃいます?)
そして肝心の作品内容も、ヒモ明楽とそれに引っかかっていく女性たちの心理描写が丁寧かつリアルで、「なるほど、こんな技が」「こういう人いるよね」と思わず唸ってしまいます。ヒモスキルに。
主人公の明楽は、自分のしていることは「世間一般から見たら褒められたことではない」という認識がある様子。その上で清々しくスキルを発揮する明楽のことは、なんだか憎めません。ヒモなのに。
では、最初から最後まで、ヒモ男が無双し続けるだけの作品なのかといえば、決してそれだけではないのです。
この場では詳細が言えませんが、明楽の心を徐々に変えていく出来事が起こり、それから……。
ヒモは何が起こってもヒモなのか? それとも?
あとはご自身の目でお確かめください!
サクサク読める文体かつ、続きを読ませる勢いのある作品。
おすすめです!
あと、最後に一つ。
この作品を読めば間違いなくヒモについて学べますが、マネは厳禁ですよ!
女性にすべてを任せて生きてきた主人公の明楽。
異世界に転移されてもそれは変わらずで。
これまでの経験から、女性の懐に入っていくのがとっても上手。あれよあれよと懐柔していき、最後は一夜の恋人へ。
何なんだこの男は……! と思いつつも「はい終わり」とはせず、その後もきちんと接して関係をキープしていくのはすごいなと。
これで女性は明楽のことが放っておけなくなるし、何度でも一夜の恋人になるわけですね。やっぱり上手ですね。さすがはヒモスキル。
これから何人の女性が明楽の手によって変わっていくのか、次はどんな手を使うのか。
楽しみになってきている自分がいます。
皆様も読み進めるときっと気になってくるはず。
ぜひ、読んでみてください。