第103話 日記20241017 ふとん
布団を洗いに出す。
便利な時代になったものだ。
前は自分で洗っていた。
バスタブに布団を投げ込み、洗剤を投入し、ぬるま湯で満たす。
それを二十分ほど足で踏むのだ。
たちまちにして湯舟は茶色く濁る。これほどまでに汚れが蓄積していたのかとびっくりする。
湯を抜き、入れ替えてまた踏む。これを繰り返す。
四度目ぐらいにはまだ濁り水が出るが、いい加減疲れて諦めが出る。
恐ろしいのはここからだ。
水をたっぷり含んだ綿は持ちあがらない。かろうじて端っこだけを持ち上げてバスタブの横にかけて待つ。
三日目になってようやく布団を持ち上げることができるまでに水が抜ける。
もちろんこの間、風呂には入れない。
続いて苦労して物干し竿に吊るす。まだ端っこから水が垂れるので、下に受け皿が必要である。
このまま待つこと一週間。この間はエアコンの風を当てると効果的だ。
最期にふわふわの布団が復活する。
そして一週間の使用の後に、それはまたせんべい布団に戻る。
心が折れそうだ。誰か俺を助けてくれ。
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