第88話 日記20240926 予定

 長い間楽しんだ梨がようやく尽きた。

 最近流行りの長十郎や豊水は好きではない。私はやはり二十世紀一択である。

 流行遅れのこの品種はお店には並ばないので、ネットで箱買いするしかない。

 最初から半数は黄色く熟した状態で送られてきたので、食べるのに忙しい。一人暮らしでの箱買いは腐るのが先か食べるのが先かの勝負である。

 その最後の一個を愛おしむように食べ、今年の梨はこれでお終いかと、片付けるために空箱を持ちあげた。

 ずしりと重い。

 え?

 もしやと思って底のウレタンを取ると、二列目がこんにちは。

 そうだった。十キロを買ったんだった。今までので半分か。


 そこに10月に来ると思っていた柿の箱買いが乱入してきた。

 絶望とはこのような状況を示す。

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