第37話 ユルく創作論(紅玉)

 拙作『盾の乙女、異形に魅入られる~射干玉綺譚~』では、「紅玉」に「ルビー」のルビを振りました。

 いや、普通にルビーでいいじゃん?

 そうなんですが、疑問がわくんですね。


「ルビーと思ってるだけで、本当は違うんじゃないか?」



 大英帝国王冠の正面中央部にある「黒太子のルビー」が、実はルビーではなくスピネルだったのはわりと有名だと思います。

 青池保子先生の『アルカサル-王城-』で、この宝石がエドワード黒太子に渡る逸話が描かれてました。

 鑑定技術がなかったから「赤い石」を、ルビーと疑わなかったんでしょう。



 当然ながら『盾の乙女~』の世界観でも、ルビーとスピネルを鑑定できるような技術はないと思います。作者のイメージでは「割と大きな宝石」です。


 そんな大きなルビーが存在するか?やっぱり別の鉱物と取り違えてるんじゃないか?


 と、まあ要らない心配をした結果、こう言う形にしました。

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