第25話 出雲大社

 また山岸涼子先生繋がり。

 山岸涼子先生の一番の代表作は『日出処の天子』に間違いないと思う。執筆の切掛きっかけを、梅原猛氏の『隠された十字架―法隆寺論』を読んで「聖徳太子って恐い人だったのかも」と感じたからだと語っていたような・・・。


 梅原猛氏の著作も読みました。梅原猛氏は本職は哲学者です。歴史に関しては素人なので誤認識があってもご愛嬌です。

 その誤認識の中で、印象的だったのが出雲大社のこと。



 出雲大社は「かつては高さ48メートルの巨大な社」との伝承があります。けれど「古代にそんな建築は無理!」との判断で「数字を盛って偉大さを示した」だけと言うのが通説でした。梅原猛氏の著作でも「数字は盛るもの」論が展開してます。

 2000年に巨大柱の跡が発見されて、伝承が事実だった可能性が一気に高まっているので・・・それを知ってて読むのは、なかなか滑稽です。

 梅原猛氏のことではありません。が滑稽なんです。



 もともと「大和政権を強大に見せかけるために出雲の話がデッチ上げられただけで、出雲地方には大規模な勢力は存在しなかった」が通説でした。それも荒神谷遺跡等の発見でひっくり返りました。


「もう、出雲地方で考古学調査はしないでくれ」


と一部の研究者が言ったとか、言わなかったとか。

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