第24話 花郁悠紀子

 第23話は、山岸凉子の『天人唐草』でした。

 山岸凉子先生の名前を見ると、実は先生の短編で『蓮の糸』を真っ先に思い出してしまう。先生や身近な方の不思議体験を集めた話。



 山岸凉子先生が締め切りに追われて睡魔に襲われて限界、仕方なく仕事場で仮眠を取ろうとすると、少し前に亡くなったK先生がドアを開けて入ってきたんだとか。


「山岸さん。わたしのお家、溶けちゃったから今日は泊めてね」


 その場では恐くて声が出なかったそうですが・・・。

 後日知ったのは、K先生の妹さんが東京の仕事場を整理するのに上京していた、とのこと。H先生は、その話を聞いて


「何で、私の所に来なかったの?」


と寂しがられたとか。



 この話でK=花郁かい悠紀子ゆきこと言う漫画家を知りました。1980年に26歳で夭逝されたそうで、SF、ファンタジー、恋愛・・・と独特の雰囲気の作品を残されました。

 波頭なみがしら涛子とうこいや波津はつ彬子あきこ先生のお姉さんと言えばわかるでしょうか?



 花郁悠紀子先生の作品が好きになってしまったので、知人に勧めたんですよ。その時、先生の単行本数冊を知人に貸しました。

 後日、知人と会ったときに「あの本、気に入ったから手元に残したい。同じ本を買って返すから」と二人で古本屋を巡る羽目になりました。

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