第17話 チェーザレ・ボルジア
塩野七生先生の『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 』。1970年の発表だから、かなり昔から「チェーザレ・ボルジア」の名前は紹介されてたのかも知れない。
チェーザレ・ボルジアに関しては「最初にして頂点」と言う感じだと思う。
私が「チェーザレ・ボルジア」を知ったのは澁澤龍彦氏の著作。その文の中では「この人物に関して詳しく書きたいので、現在調査中である」とのことだったけど、実現せずに澁澤龍彦氏は永眠されてしまいました。
・・・いや、晩年の氏の著作を見ると、絶対その意思は忘れてた思う。
青池保子先生の男性キャラは、見事なまでに「チェーザレ・ボルジア」が昇華していると思います。『七つの海七つの空』と前日譚『エル・アルコン-鷹-』のティリアン・パーシモンとか。
それと『アルカサル-王城-』で、ドン・ペドロが「君主は愛されるより怖れられる方を選べ」と言ってますが・・・マキャヴェッリ著『君主論』の言葉ですね。マキャヴェッリは、チェーザレ・ボルジアをイメージしていたとされてます。
ただ、ドン・ペドロに関しては・・・史実が『君主論』に追いついてないですね。「チェーザレ・ボルジアなら絶対やらない失敗」で滅んじゃいましたし。
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