第6話 聖徳太子
関裕二先生の『聖徳太子は蘇我入鹿である』は、書店で偶然見かけました。「聖徳太子は実在しなかった」論が主流っぽくなったので「時流に乗ろうとするトンデモ説作家」としか思いませんでした。当然、購入もしませんでした。
実際には1991年に書かれた本だったので、私の評価は完全に的外れでした。
当時は日本書紀とかから、天智天皇を「まるで未来を見てきたようなスゴい指導者」と評価してました。忙しい最中、周囲の白い目を受けながらバイクで飛鳥地方にツーリングに行ったのも、大化の改新に影響されたから。
でも、飛鳥路をバイクで移動してると「あれ?」って感覚がしてきたんですね。
関裕二先生の『古代史は知的冒険』の中で「とにかく飛鳥に行って、飛鳥の風に触れてみろ」的な一言があります。少なくとも、私は飛鳥をバイクで走ってみたら180度視点が変わって「日本書紀って嘘なんじゃね?」と思うようになってしまいました。
今現在。関裕二先生の著作はかなり買い揃えました。なんか謝罪の気持ちで揃えてる感じですね。古いものは古本屋で。w
それで、古い著作と新しい著作を比べると面白い点もあります。
吉野ヶ里遺跡が注目された頃「邪馬台国は九州で決まり」。
箸墓古墳が注目された頃「邪馬台国は近畿で決まり」。
真面目な話、この柔軟さは好きです。
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