第15話TSっ娘と転校生
城崎に思いを伝えて1週間。うちのクラスでは、あるビッグニュースが流れていた。どうやら転校生が来るらしい。
「どういう人なんだろうな〜楽しみだな〜城崎!」
「う...うん...」
「?どうしたんだ?体調悪いか?」
「ううん、大丈夫」
だって、もし転校生が、女の子だったら御陵が僕じゃなくてその子を選んじゃいそうで怖いんだよ〜!
「どんな子なんだろうな」
「コスメ詳しいかな」
「男かもしんないぞ」
「御陵みたいに詳しいかもじゃん」
「かもな」
もし転校生が男子だったら、城崎がそっちに行かないことを願うが...
「じゃあ転校生紹介するぞー」
先生がクラスメイトに呼びかける。
「じゃあ入ってこーい小鳥遊」
「よろしくお願いしますー!小鳥遊風音でーす!」
「かわいー!」
「ボブめっちゃ似合ってるー!」
「これからよろしくねー!」
大人気だな。あの小鳥遊と言うやつ。
「因みに私はの趣味はファッションです!昔からファッション誌とか見てます!」
ほう。話が合いそうだ。だが、転校生とそんな話す機会もないもんなぁ...
「あ!ちょっとちょっとー!そこの身長高い男の子!君だよ君!」
え?あの転校生俺呼んでる?何故?
「え?俺ですか?」
「そうそう!その制服の下に着てるやつ、最近SHEINEで発売されたやつだよね?あの期間限定のやつ!」
「え?これ知ってんの?」
「知ってる知ってる!これ、1000枚しか販売されてないやつでしょ?私もこれ持ってるよ!」
「え?マジ?1000枚だから持ってる人少ないって思ってたのに...」
「勿論ファッション通なら持ってて当然でしょ!君も相当なファッション通だね、こりゃ」
結構グイグイ来るタイプの女子だな。だけど、話しが合ったし、なんなら話せてよかった。
「.......」
次の日の休日
「陽菜?これでいいのか?この服で。あーOK、このベージュね、分かった、じゃあ切るぞ」
俺は妹の
「御陵くーん!ちょっといい?」
「うわぁ!びっくりした...なんだ小鳥遊か」
小鳥遊は少し大人びた服装をしていた。ロングスカートが小鳥遊にとても似合っている。
「この服見てたの?いいじゃんこの服」
「あー...まあちょっと気になってな...」
(城崎に着せようと思ってたとか死んでも言えん...)
「っていうか御陵くん、このニットどう思う?」
そういって小鳥遊が見せてきたのはグリーンのニットだった。
「良いんじゃね?小鳥遊って大人っぽい服似合うし。大人っぽい感じだとロングスカートとか映えて良いよなぁ...」
「...」
「どした?小鳥遊」
「いや、私さ、いつもこうやってちょっと背伸びしたのような服装してるから、絶対に1回は言われるんだ。」
「小鳥遊ちゃんは童顔なんだから可愛い系の服着てみれば?ってさ」
「別にそれが着たくない訳じゃないし、年にそぐわない服なんて傍から見たらイキってる奴だって見えなくもない、でもさ、」
「御陵くんみたいに、最初から私の服に疑問抱かないで似合ってるって言ってくれた人初めてで...」
「え?いやいや、自分は思ったこと言っただけだし、服に正解とか不正解とかない訳で、自分のやりたいっていう服を堂々と来てる小鳥遊は凄いと思うよ。」
「...ふふっ、ありがと。なんか元気出た!」
「そりゃ良かった」
小鳥遊もなんか色々思いつめる所があるんだろうな...
同日 城崎宅にて
「城崎ちゃん?急に呼び出してどうしたの?」
僕は早瀬さんを家に呼び出していた。
「ちょっと早瀬さんに聞いて欲しいことがあって...」
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