第14話TSっ娘と本当の気持ち

俺は決めた。城崎に今の思いを伝えるって。告白をどうしたのかを聞く。それが俺の今言うことだ。俺は城崎を屋上に、呼び出した。

「城崎、今日は急に呼び出してごめん、でも、俺は城崎に聞きたいことがあるんだ」

「告白、やっぱりOKしたのか?」

「え...それを聞くために呼んだの?」

「もちろん断ったに決まってるじゃん」

「だって、僕あんな感じの自分に自信ある系の人苦手だし...みんなの前で告白ってのもちょっと.........何?まさかほんとに付き合うと思ってたの?」

城崎が俺をからかった瞬間、俺は膝から崩れ落ちて安心した。そして煩慮の気持ちを吐露する。

「安心した...。だってあいつ城崎のことなんも知らねえじゃん!急に可愛くなったから性別関係なく好きとかさ!そういうのポンポン飛び越えやがって...可愛くなる前は気づきもしなかっただろ!今の城崎も可愛いけど、昔の城崎だって俺の中では消えないし大切なんだよ!」

俺は思いの外長々と喋ってしまったらしい。城崎がぽかんとした表情で俺の事を見る。熱弁してしまった俺は、少し恥ずかしくなり、

「あ、いや、ごめん、」

俺がキョドって取り繕っていると、城崎が、

「僕がほんとに付き合うと思ったの〜?大丈夫だよ御陵。」

しゃがんでいる俺に視線の高さを合わせて俺に囁きかける。

「どこにも行かないよ」

か...可愛い...って俺は何を考えてるんだ...こいつは...男...

「きょ...今日のメイクいつもと違うんだな...」

「おっ!気付いた?いつもと違うセット使ってみたんだ〜!ダブルラインって言って...」

やっぱり、城崎はいつもの城崎だった。こんな日々がずっと続くようにしたい。

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