第10話TSっ娘と夏祭り
ある夏の日、勧誘部のグループLANEからこんなのが送られてきた。
早瀬:《唐突なんだけどさー、今度3人で夏祭り行かない?》
御陵:《本当に唐突だな。でもそういうのもいいかもな》
城崎:《どこの夏祭りに行くの?》
早瀬:《あの近くでやってる三崎花火大会》
御陵:《あーあれか、じゃあ3人で行くか》
早瀬:《おっけー!じゃあ予定空けといてね〜》
御陵宅
こんなやり取りがあった。早瀬は計画性という単語が存在しない。ただ、夏祭りか...夏祭り...城崎の...浴衣姿...か...絶っっっっっ対似合うだろうなぁ...
なんで城崎には「かわいい」って言えないんだろう...ほかの女子とは違う「かわいい」とはなんか少し違うんだよな...こんなことばっか考えてるから言えないんだよな...でも...
「今回の夏祭りで城崎にきちんとかわいいって言おう」
俺はそう決心した。
城崎宅
LANEで夏祭りの提案が出た。でもすごい急だった。だって2週間後だよ?僕だって色々準備とかあるのに...僕は決めている。この夏祭りで、もうどんな結果になっても構わないから、御陵にきちんと自分の思いを伝えるって。夏祭りの雰囲気なら行けるんじゃないか?って思ってる。
「伝えるんだ...絶対に御陵に好きって...」
僕はそう決心した。
次の日の朝
「おはよー」
「おはー」
俺はいつも通り城崎に挨拶した。そして俺は話しかける。
「城崎ってさ...夏祭り行くだろ?」
行くけど、と城崎が答える。
「じゃ...じゃあさ...浴衣とか選びに行かない?」
「いやさ?どうせだったらメイクに合う色選びたいじゃん?だから俺が選んでやろうかと思って...」
俺は早口で城崎に畳み掛ける。
「あっ、それなら大丈夫!おばあちゃんが選んでくれて着付けもやってくれるって!」
「そ...そうなんだ...じゃあ当日まで見せてくれたりは...?」
城崎は少し考えたそぶりを見せると、
「だーめ!当日まで内緒!」
く...くそ...一緒に選んだら可愛いって言うのなれるかと思ったのに...
「そっ...そっか...楽しみだなー夏祭り...」
俺はこのまま夏祭りまで耐えれるのか。この調子だと確実に○んでしまう。
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