第3話TSっ娘と体育
「いけー!城崎くーん!」ヒュッ ゴスッ
あ...。
「いやー笑まさかシュートしたゴールが顔面に当たるとはな笑」
「むぅ...僕もこんなん望んでないし」
城崎が口をぷくっと膨らませる。かわいいかよ。
「ただでさえ女子体育に行くの恥ずかしかったのに」
「いやしょうがないよ、ほかの男子が凄いやりにくそうだったし」
「僕見た目は女子だけど心は男子だからさぁ流石に恥ずかしいというかなんというか...」
「まあしょうがないだろ」
「ちょっとこっち来てみ」 「ん?」
俺は少し拙い手ながらも城崎の後ろ髪を結んだ。
「おお!すごい!視界が広い!」
やばい。動いてるとかわいいんだよお前。俺の顔が若干赤く染まる。
それを見ていたのか、城崎はニヤニヤして、
「どうしたの?かわいい?」
上機嫌でからかってきやがる。
「くっ...あーこの話終わり終わり!」
「え〜つまんないの〜」
「じゃあ女子集合ー」
先生が大きな声で呼びかけた。
「あ、じゃあ僕行かないと。じゃあね」
そう言って城崎が立とうとしたその時、Tシャツ首元がはらみ、素肌が見えてしまった。
「わぁ〜〜~~~!!」
「ん?どうしたの?」
俺は慌てて言った。
「お前!下にキャミソールとか着ないのか!その、す、透けたりするし...見た目は女子だってことをもっと自覚しろ!」
それを言った瞬間、城崎の顔がぶわっと垢赤で染まった。
「...すけべ」
「はァー?こっちは親切心で言ってんだぞ!」
「うるさいうるさいうるさい!!」
そんなやり取りをしていたら、先生からのキツい一言。
「お前らちょっとグラウンド5周してこーい」
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