第26話 魔法の才能
サラさんの仕事が終わり、僕とシンシアは、サラさん
シンシアは、サラさんに言う。
「め、
「こちらこそ、よろしくね。シンシアちゃん」
ちなみに、サラさんはいつの
なぜなのですか? と彼女に聞いてみたら、『
僕もシンシアと同じ年数しか生きていないですよ、と伝えるとサラさんの口からは、
『ナオキさんは、ナオキさんだから、敬語なのです』
という、意味不明な言葉が放たれる結果だ。
まあ、敬語だろうが、そうでなかろうが、どちらでも
「な、ナオキくん……」
シンシアが、僕の近くまで来る。
「どうしたんだ?」
「私、今日だけでたくさんの幸福が
「それは、
「そうだね。ナオキくんと友達になれて、私のやりたいことリストも
でも……と、彼女は
「こ、これって、逆に言えば
不幸の貯金箱が、どれだけたまっているんだ?
幸福すらも
僕は、口を動かす。
「この世には、幸福や不幸のバランスを管理する存在なんていないから、
「そ、そうなのかな?」
「ああ。きっと、シンシアは
「それだったら、
…………。
僕は、シンシアへ声をかけた。
「
「う、うん」
「僕は、シンシアを絶対に死なせないから、それくらいなら、ここで
シンシアは、目を
そして、小さな
「
「そうか」
そして、僕たちはサラさんの家で、
――それは、
「では私は、今から
と、サラさんが、僕とシンシアに言った。
白いワンピースの
「今ならまだ
「い、いえ。そ、そうではなくて」
「そうではない……?」
「わ、私が、洗濯をします……!
…………。
同じ
サラさんは、「そういえば」と顔を明るくさせる。
「シンシアちゃんは、魔法が得意だったね」
「は、はい……!」
「だったら、お願いしようかな」
「よ、喜んで、やらせていただきます……!」
ということで、シンシアは洗濯担当となっていた。
僕は……寝る担当だろうか?
「では、カゴの中の
「うん。ゆっくりで大丈夫だよ」
「は、はい」
サラさんは、
僕は、
「――洗濯、終わりました」
そして、
「「……えっ?」」
そのあまりの
何せ、昨日のサラさんの洗濯は、30分ほどの時間をかけていたのだ。
そんな時間のかかる洗濯という
本当に洗濯は終わったのだろうか? と
「ど、どれ……」
実際に、サラさんは
そして――
「す、すごい……っ!」
サラさんは、
「
シンシアは、
「お、お
僕も、
確かに、サラさんの言った通りだ。
とても、レベルの高い洗濯が
しかも、それをほんの
魔法の使い方が、
サラさんは、
「シンシアちゃんは、
「て、天才……ですか?」
「そう。魔法を
「あ、ありがとうございます」
「お
僕も、お礼を言った。
「ありがとう、シンシア」
シンシアは、
「ど、どういたしまして……!」
と言葉を
まるで、お礼を言われ
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