第19話 救えないクズ
アランは、
「お、俺は、お前にしっかりと、
僕は、
「
「な、中身の無い謝罪とは、何だ!? しっかりと、頭を下げたではないかっ!」
「でも、頭を下げただけですよね」
「――こ、
アランは、フィルに顔を向ける。
「フィル様……!
おそらく、謝罪する
フィルは、
「ナオキくん」
「はい」
「キミは、アランに何を
「……それは、僕が
フィルは、
「そうか、分かった。では、アランと
「
僕は、アランと
彼の表情を見ていると、まだ
僕は、口を開ける。
「アラン様に一つ、
「……言ってみろ」
「あなたは、
「……なぜ、そんな質問を?」
「……
「…………」
アランは、
「
「…………」
「な、なんだ?」
――やはりか。
と、僕は思った。
それは、僕の
彼の部下が、
つまりアランの部下は、仕事の時間が
答えを聞いてみれば、
仕事以外の時間は、たったの5時間しか残っていない。
僕は
「あなたは
「次は、俺の睡眠時間か……?」
「はい」
「……
「……そうですか」
アランは、
「さ、さっきからお前は、何を
「
「やって欲しい事……?」
「はい。それを
「……その、やって欲しい事とは、何なんだ?」
僕は、言った。
「シンプルです。あなたの部下たちの労働時間を、10時間以内に
それを聞いた
そして、
「そ、そんな
「……それは、なぜですか?」
「お前は、知らないだろうがな……
「騎士は多忙……? あなたの部下が多忙の、
「――っ! そ、それは……っ」
そして、フィルが口を
「おかしいな。僕たちは、そんな
「そ、それはですね……」
「もしや――」
フィルは、
「お前が
「――っ!」
「…………」
なるほど……だからか。
僕は、よく
なぜ、このアランという男が騎士という
理由は、非常に単純だった。
このクズ
そして、深夜まで部下に行わせたその
報告を受けた人間からしてみれば、アランは
だから、アランは
何とも、
「…………」
僕は、思った。
――コイツは、ダメだな。
人の自由時間、
しかも、
騎士アランは、
僕は、口を動かした。
「すみません、アラン様……」
「な、何だ……?」
「条件を変えます」
「条件を、変える……?」
「はい。アラン様の、僕への謝罪の気持ちが本物であるのならば――騎士を
「…………な、」
アランは、言った。
「……なんだって?」
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