第50話 ミラージュモード
「このダンジョントラップが多いな。打ってつけの狩場ってことか」
バイクと化したバビロンに乗って、D級ダンジョン「ミノス」に三分で到着すると早速大量の罠がこちらを出迎えた。
矢、落石、火炎放射機をドローンから出したビームで粉砕する。
「まだ配信中だから。ことを移すとすればカメラを切ったダンジョンからの帰路か」
『潜伏の必要があると推測します。特定モンスター──クリスタルドラゴン打倒により解放された擬態機能──ミラージュモードの使用を推奨します』
「ミラージュモード……」
情報が共有されたようで、ミラージュモードの発動方法がわかり、使用すると自分の姿が透明になり始めた。
「これだけデカいと隠れられる場所がないからな。助かる」
気取られずに接触するのは無理かと思ったがこれなら、バレずに綾美先輩を見極めることができそうだ。
『じゃあ、今日はここまでで』
こちらの準備が万端になると綾美先輩が配信を終えた。
これからこちらに戻ってくる。
透明になったドローンを飛ばして、様子を探ることにする。
はて鬼が出るか、蛇が出るか。
姿が見えるところまで来たが特に変わったことをするでもなく、周りに闇を這わせてトラップを感知して避けていくだけだ。
書類ではめちゃくちゃ怪しいと思ったがどうやらはずれらしい。
一応最後までみていくかと思うと、俺の後ろの方で物音が鳴った。
「そこ!」
物音だけで特定したのか、闇の刃が殺到した。
「チ! 自分の手で殺るのは嫌だが殺るしかないな!」
「うあ!?」
男の怒声が聞こえると思うと闇の刃が同じ闇の刃で相殺され、何か見えないものに綾美先輩は弾かれて壁に叩きつけられた。
無防備になった先輩に向けて手に持った大振りのナイフで黒ずくめの男が止めを刺しに飛び掛かろうとする。
まずいと思い、黒ずくめの男をバビロンの拳で殴ると何かが割れる音と共に吹き飛びつつも着地した。
「ふざけるな! 今ので死んだだろうが、ゴミが!」
黒ずくめの男は吠えるといきなり、バビロンと瓜二つのロボットを召喚した。
「コピースキルか何かか」
動き出す前にビームスライサーで四肢を切断し、
対艦刀で頭を切り飛ばす。
「無駄だ」
綾美先輩に向けてドローンピットを飛ばし始めたのでドローンのビームで撃ち落とす。
『ふざけるな!』
衝撃波を飛ばし、ビームスライサーを飛ばしてくるが衝撃波を装甲で受け、ビームスライサーを全て対艦刀で撃ち落とす。
「これからビームスライサーでロボットを消し飛ばす。死にたくなければ降りろ」
残酷な気はするが人殺しだろう相手に手心は加えられない。
『クソがあああああ!!』
最後通牒を終えるとそのままビームスライサーで擦り潰す。
ロボットが消えると後には何も残らなかった。
殺してしまったか、単純に降りると同時に逃げられたのかはわからないが、危機が去ったようだ。
犯人の安否よりも綾美先輩だ。
「大丈夫ですか」
倒れている先輩に向けてリペアをかけるとドローンで外に向けて運ぶ。
────
「くそ、あいつ! 邪魔しやがって」
「許せねえ! 殺してスキル俺のものにするか」
「ムカつくんだよクソが! 当たりスキルの俺がなんで日の目の見ねえところで燻ってなきゃなんねえ!クソが!クソが!」
「5分だけのお試しで全能感半端なかったからな。酔ってやがるだろうなあいつ。殺す!殺す!」
───
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次の更新は30日20時になります
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