第49話 怪しすぎるアサシン先輩




「ああ、来たか」


「生徒会長一人だけですか」


「ことがことだからな。人避けをしてある」


 生徒会室を訪れると七海生徒会長が出迎えてくれた。

 ある程度生徒会役員にも見せられてないって本当の機密事項か何かじゃないのか。

 こちらから頼んだとはいえ、法に背いてまではやってほしくはないんだが。


「無理をしてもらう必要はないんですけど」


「無理ではないさ。私はできる限りのことをしているだけなのだから」


 頼もしい返事をもらうとアサシン系統のスキルを持っている生徒がピックアップされているリストをタブレットに表示して渡してきた。


「上位には身を隠すスキルと遠距離の攻撃手段を持つ者をピックアップしてある」


「この中で言うと綾美玲香さんが一番怪しいのか」


「ああ。身を隠すのに打ってつけで闇を自由自在に操る闇魔法というスキルを持ち。三年生ということもあって練度もトップクラス。それから過去に事故があった時に2度も事故現場に居合わせている。証拠がないのに疑うのは性分ではないが、客観的見て怪しい」


「モロじゃないですか。その人は今どうしてるんですか?」


「配信者だからな。前調べた時は水曜に配信をやっているってことだが」


「今日ですか」


 今ドンピシャか。

 タイミング悪いな。


「検索完了。近隣のD級ダンジョン『ミノス』で配信をしていることがわかりました。私で移動すれば、対象と接触することが可能です」


 流石に今からは無理だろうと思ったが、バビロンが間に合うという公算を出した。


「忙しなくてすいません。『ミノス』に行ってきます」


 間に合うのならば行かない手はない。


   ───


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次の更新は23日20時になります

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