第10話 金
段ボールの中身が20セットしかなかったので金貨80枚、櫛が40本で金貨20枚、鏡も40枚で金貨40枚、しめて金貨140枚だ。
1億4000万かよ!
「カードをお預かりしても?」
「はい!」
「では、ランクSになりましたので」
「分かりました、また持って来ます」
「ありがとうございます!お待ちしています!」
と言ってギルド長と別れた。
さて、これを元手にあっちで売れるものを買わなきゃな。
金貨で売れるだろうけど何か物になってる方がいいだろうな。
ということでまた商業ギルドに行って貴金属に強い店はないか聞いてみると、ゴルド商会というところを紹介されたので行ってみることにする。
大通りにあり、大きな商店だ。
中に入りギルドカードを見せると奥に通される。
「いやぁ、初めまして!ゴルド商会のゴルドと申します!…その髪は何かしてらっしゃるんですか?」
「あはは、タカと申します。髪の方はシャンプーとコンディショナーというものをギルドに卸させていただきましたが御入用ですか?」
「あはは!いま持っていらっしゃるなら買い取らせていただきたい!」
「それではセットで金貨4枚ですね」
「それは卸しの値段じゃないんですか?」
「はい!ですがこれからも贔屓にしてもらいたいですからね」
「あはは!ありがとうございます!それでどのように?」
またシャワー室に行きレクチャーしてブリーズを使い乾かしてあげる。
「おおっ!髪がサラサラだ!」
クルンクルンの髪にセットしてあった髪は今やサラサラになってかき分ける仕草をするゴルド。
手鏡と櫛も売れた。
「アーハッハッハッ!私は初めて自分の髪が好きになりましたよ!」
「それは良かった!」
「で?何をお求めですか?」
「貴金属で金を使ったものなど見せてもらえればと」
「分かりました!案内いたしますよ!」
「おおっ!凄いですね」
「そうでしょう!王妃様も来られる我がゴルド商会ですのでこれくらいは!」
「ほうほう、それではこれとこれと…」
と宝石のついた金製品を買って行く。
金貨100枚分買ってしまった。
「ありがとうございます!」
「いえこちらこそ良い買い物ができました」
「貴方とは長い付き合いになりそうだ!よろしくお願いしますね」
「はい!こちらこそよろしくお願いします」
店を出ると今度はポーションを売っている魔道具屋に行く。
「はいはい、何がいるんだい?」
お婆さんが店に出て来たのでポーションを見せてもらう。
普通の治癒ポーション、欠損まで治す高級ポーションなどもあるので一通り買うと金貨20枚もした。
「あい、ありがとうね」
「はい、お婆さんも元気でね」
そして宿に戻ると世界を跨ぐ。
「えへへ、また来ちゃいましたね?」
「私もこっちが好き!」
「私もです」
とこっちの世界が人気だな。
さてと、
「これでも食べて待っててくれよ」
とお菓子を出す。
「これは食べ物ですか?」
「あぁ、こうやって開けて中のものを食べるんだよ、あーん」
「あーん、あ、甘いです!」
とアーシェがいうとみんな群がり食べ出すと止まらないようだな。
「お、おいひいれふ!」
「美味しいー!」
良かった、
「これだけ置いて行くから食べすぎないようにね?」
「「「「「はい!」」」」」
…多分全部食べるんだろうな。
貴金属店に行き、売るものを出す。
「えっ!これ全部ですか?」
「はい、一度で売りたいものですから」
「わ、分かりました。それでは査定させていただきます」
まぁ、それなりに時間はかかったが買い取ってもらえ、総額356万円になった。まぁいいとこだろ。やはり金が一番金になるだろうな。
まぁ、それでもだ。安くなったが足がつかないならそれでいいか。色々と説明されたが納得はしたしな。
それでは次だな。
「もしもし?俺だがわかるか?」
俺は電話をかける。
『なんだよ?こっちは忙しいんだぞ?』
「なぁ、もし欠損が治る薬があったらいくらで買う?」
『は?何言ってんだお前?頭でもおかしくなったのか?』
そう言われてもしょうがないとは思っている。
「まぁ、いいじゃないか、どうする?」
『…1億だな…いや2億でも安いかもな」
「そうか、薬があるが買うやついないか?」
『値段は?』
「5億」
それだけ出しても欲しがるだろうし、それ以下だったら本気にしないだろう。
『本気なんだな?なら乗った!嘘だったら死ぬかもしれないぞ?』
「いいぞ、それでいつにする?」
『2日後の3時にロイヤルホテルのロビーだ』
「分かった」
と電話を切る。
高校時代からのツレでスポーツ記者だ。
まぁ、スポーツ業界ならいくらでも金出すだろ。
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