第5話 服屋
厩に馬車を預けたら服を買いに出かける。
昨日ポーチに入ってた服を着てみたがブカブカ過ぎて着れたもんじゃなかったからな。
あとはみんなの服だ!
「私達は…」
「昨日言っただろ?ちゃんと自分に似合う服を選んでくるように!」
「「「「「はい」」」」」
俺は男物で合う服を選ぶ。
三着選んでみんなの方を見ると真剣に選んでいる。まぁ、新品の服なんてない…というかオーダーメイドになるらしいので中古の服だけどな。
「これって買い取れる?」
「はい!買取させてもらいます」
俺は試着室で着替えて後は待つばかりだ。
「遅くなって申し訳ありません」
「いいよ!下着も買った?」
「あ!」
「ほら、買い忘れがないようにね?三着づつ選ぶんだよ?」
「「「「「はい」」」」」
今度は下着も選んだらしくみんな試着室で着替えて来たようだ。
金貨1枚じゃ足りなかったがみんなが喜んで着ているのでよかった。
次は靴屋だな。
「靴屋はどこにあります?」
「この通り沿いだよ」
と言われて靴屋を探し靴をみんなの分買う。
全員ブーツにした。
サイズを測って作ってもらうようだ。
あっという間にブーツが完成していく。まぁ、裁断してあるのをそのサイズで縫うだけだからな。
これでみんな裸足ではなくなった。靴下も売っていたので購入する。
丹念に足を拭いて靴下を履くみんなが可愛く見えた。
「「「「ありがとうございます」」」」
「いいよ!みんな似合ってるよ」
「え、えへへ」
と嬉しそうだな。
とりあえず防具や武器は明日でいいか。
宿に戻り6人部屋に5人を案内してみんな寛ぐように言うとイライザがベッドに寝転がって嬉しそうにしている。
「じゃあ、夕食時に呼んでくれ」
「はい!わかりました」
6人部屋は3階で一人部屋は2階だ。
2階に降りて自分の部屋に入るとようやく肩の力が抜ける。
「ふぅ…いきなり奴隷と言われても普通の子達じゃないか!」
少し腹が立った!
これが普通なわけないんだ!この世界がおかしい!
『コンコン!』
「ん…寝てたな。…今行く」
暗闇に少し経つと目が慣れて、ドアまで向かい扉を開ける。
「あ、寝ていましたか!すいません!」
「いや、起こしてくれてありがとう。それと明かりとかはどうするんだ?」
「それでしたらここに魔力を流すと」
ライトのようなものが部屋を明るくする。
「魔力…どうすればいいんだ?」
「…私が」
とリシェルが背中に手を合わせると背中にピリッとくる。すると自分の中の何かを感じることができた。
「こうか?」
「そうです!一度でわかるなんてさすがタカ様」
「あはは、そうか、これが魔力か」
「…はい、魔力を少し流しただけで分かるなんて凄い」
「ありがとうなリシェル」
「…はい」
と赤くなるリシェル。
「じゃあ下に飯を食いに行こうか」
「「「「「はい」」」」」
下に降りると女将が、
「銅貨30枚だよ?」
「じゃあ6人分お願いします」
と銀貨2枚渡すと釣りを受け取りテーブル席に座る。みんなにも前もって座るように言っておいたからよかった。
ポークステーキにサラダにパンが山盛り運ばれて来てついでにエールもついてくる。
「よし、食べよう」
「「「「「はい」」」」」
みんな食べながら泣いている。
「あはは、おかわりもしていいからゆっくり食べなよ?エールも飲みたいだけ飲んでいいよ」
「「「「「はい」」」」」
みんなおかわりすると顔を赤くしたイライザが、
「今夜の夜伽は私が」
「ダメです!私がします!」
「…それはずるい」
と5人で何やら揉め始めた。
「なんだい?どうした?」
「タカ様!夜伽は誰にしますか?」
「は?」
夜伽って、セックスだよな?
「いや、いいよ。みんな疲れてるだろうし、こんなオッサンに夜伽なんか」
「そ、そんなぁ」
「私じゃダメですか?」
「いや、ダメとかそんなんじゃなくて」
「私じゃダメなんだぁ」
泣き始めるみんなに、
「いや、だからね?オッサンの俺に抱かれるのはみんな嫌だろ?若いんだし?」
「じゃ、じゃあ、私はいいですね?」
とルメラが言う。
「こ、交代制にしましょうよ!」
「私達も!」
と興奮気味で寄ってくる。
「あのね、俺の世界じゃ夜伽なんかなかったんだから」
「こちらではあります!そして私達は好きでタカ様に抱かれたいんです」
「んー、でも子供ができたら」
「それは奴隷になった時に避妊魔法を使われてますから大丈夫です」
逃げ道を塞がれていく。
「わ、わかったから、ちょっとゆっくりしよう!な?」
「は、はい」
と言って嬉しそうにエールを飲むルメラに他のみんなもわかったと言う言葉でホッとしているようだった。
こちらの女の人は肉食系なのか?
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