第6話 夜伽


 昨日のルメラは激しかったな。

 ルメラはイキイキとしている。

 そりゃ男で、こんな綺麗な子がやって来たら落ちるに決まってる。

 はぁ、罪悪感が半端ねぇな。

 ピロートークで色々聞いたが、こんなに優しくされるのは初めてだと言っていたが他の連中はどんな扱い方してんだよ!

 まぁ、ゴブリンに食われても仕方ないな!


 そして朝飯を食べにいくとみんな待っていてルメラに色々と聞いているが、俺の目の前で聞くのはやめてほしいな。

「飯食うぞ?」

「「「「「はい」」」」」

 ベーコンエッグにフルーツにパンが山盛りだな。

 みんな思い思いに食べている。

 ルメラがすごい近いが気にせず食べることにしよう。


 飯を食ったら防具と武器を買いに行く。

 ポーチの中にはナイフが2本。あとはイライザが持っている槍くらいか。

 とりあえず防具を買いに行く。

 防具屋に入るとイライザとリズは革の鎧、ルメラとリシェルとアーシャは革の胸当て、後全員グリーブという脛当てを選んだ。

 俺も鎧を着てみたが動きにくいので胸当てとグリーブにした。

 で、武器屋に行くとイライザは槍を買い取ってもらい新しく黒鉄の槍、ルメラは長弓、リシェルは短弓、アーシャは双剣でリズはハンマーだった。俺はゴブリンから奪った剣を売って黒鉄の片手剣を買う。

 後は解体用のナイフを人数分。

 まぁ、全部で金貨10枚だからお値段はそこそこしたが、安全には変えられないからな。


 で、冒険者ギルドに登録に行く。

「全員登録ですか?」

「俺だけ登録です。あとは…奴隷なんで」

「わかりました。それではこれに署名と使用武器などを書いてください」

 簡単に書くと、次は水晶を触りカードが作られる。

「はい、これでタカ様もランクFですので」

 説明を聞くとランクはFからSまであって、受けれる依頼が異なるということ。

 もちろんランクSの方が報酬が高い依頼を受けれるらしい。

 まぁ、そんなに依頼を受けようとは思わないけどな。

 でもレベルは上げた方がいいそうなのでみんなで王都の東の森に行く。


「タカ様!来ます!」

「おう!」

 ゴブリンに突きをかわしてそのまま斬り裂くと次のゴブリンに向かってまた突きをする。

「本当に初めてですか?」

「ん?ゴブリンは4体は倒したけどちゃんと狩るのは初めてだよ」

 ステータスを見てみる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 伊能 忠隆イノウ タダタカ 35歳

 レベル4

 職業 未定

 スキル 剣術 索敵 魔法(芽)魔力循環(芽)気配探知(芽)

 ユニーク 才能の種

 守護 カイロスの加護

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「おお、剣術持ってるな、それになんだか芽っていうのもあるからこれから覚えるのかな?」

「剣術持ちですか!なるほどですね」

 とルメラが頷く。

「魔法って、どうやって覚えるんだ?」

「魔法ですか?それは魔法の本を読んで自分で覚えるしかありませんね」

「あぁ、ポーチの中にそれっぽい本があったな」

 あとで読んでみるか。

「ん?」

「あ!ファングブルです!」

「よし!みんなで倒すぞ!」

「「「「「はい」」」」」

 と言ってもこっちに突っ込んできたから避けざまに斬りつけたら倒れて動かなくなった。

「流石です!タカ様!」

「あはは、たまたまだよ」

 みんなが手際良く血抜きから解体までしてくれる。

 ポーチに入れてまた魔物を探して回る。

 夕方まで狩りをしてそれなりの数を狩ると街に戻りギルドに卸しにいくと、解体場を案内され、

「おう、何を狩って来たんだ?」

「ファングブル5体とゴブリンだな」

 ポーチから出すと驚かれたがそこは職人だ。

「ほう、ちゃんと解体してあるな!これなら査定しがいがあるぜ」

 と紙に書いて渡してくる。

「これを受付に持っていってくれ」

「分かった」

 で受付に持っていくと、

「凄いですね!これでランクEに上がりましたのでカードを」

「はい」

「ではこれが報酬です」

 金貨一枚と銀貨25枚、銅貨が26枚か。ファングブルが一体銀貨25枚なんだろうな。

「そしてこれがカードになりますので」

 カードと金を受け取ってポーチに入れる。


 ギルドを後にし、宿に帰ると少し時間があるので魔法の本を読んでみると、

 火、水、風、土、氷、雷、太陽、月の8つの属性があるそうで全てイメージが一番大事らしい。

 色々と書いてあるがまぁ、ここで使えるのは基本の生活魔法くらいか?

 ライト…明るく照らす

 トーチ…種火

 ウォーター…飲み水を作る

 ブリーズ…風を起こす

 ホール…穴を掘る

 アイス…冷たくする

 ブラック…暗くする

 クリーン…清潔にする

 の8つの魔法が基本らしい。

 とりあえずライトと心の中で唱えるとLEDライトをイメージしたのでとても明るい。

「ほんとに魔法が使えるな!」

 1冊がそんなに分厚くないのですぐ読み終わると2冊目に取り掛かる。

 2冊目は月魔法の本で、闇、空間などの魔法らしい。試しに収納をしてみると椅子が消え、あるのは分かるがどこに収納してるかはわからない。

 収納から出すと椅子はそこに出てくる。


 そして付与魔術というものも存在している。それもイメージで貼り付けるようなイメージらしいが、せっかくなので自分のマジックポーチを作るか!と思い明日はバッグを買いに行こうと思う。


『コンコン』

「はい!今行くよ」

 と声を出して外に出るとみんなで下にご飯を食べに行く。

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