第5話

時は、5月31日の朝7時頃であった。


ところ変わって、国鉄松山駅のすぐ近くにあるキスケビルにて…


この日、私は『喜助の湯』(温泉施設)の大浴場で清掃作業をしていた。


この日に入る予定だった人がキビキ(不幸事)でお休みであったので急きょ私が入った。


私は、おきゃくさまが座るイスのそうじをしていた。


私の近くにいた男性が『おい、心をこめてゆっくりとみがけ。』と言うた。


あっ…


少し気持ちがあせっていたみたいだ…


私は、ゆっくりとていねいにイスをみがいた。


朝6時から9時までの間は『喜助の湯』でお仕事をした。


その後は、昼過ぎまでパチンコ店のトイレ清掃に取り組んだ。


この日のお仕事は、午後2時で終了した。


(ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…キーッ、プシュー…)


時は、夕方4時半頃であった。


国鉄伊予市駅のプラットホームに下りの各駅停車どんこうが停車した。


ショルダーバッグを持って列車から降りた私は、改札を通って駅の外へ出た。


その後、近くにあるフジ(スーパーストア)へ買い出しに行った。


時は、夜8時過ぎであった。


ところ変わって、いよてつ郡中駅のすぐ近くにあるロフト式のマンションの部屋にて…


テーブルの上には、山丹正宗やまたんのワンカップとイカとぶりのお造り(さしみ)とキンメの一夜干しとじゃこ天が並んでいた。


私は、酒をのみながらテレビを見ていた。


14型のナショナルクイントリックス(カラーテレビ)の画面はテレビ山口が映っていた。


この時間は『加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ』が放送されていた。


私は、山丹正宗やまたんのワンカップをひとくちのんだあと大きくため息をついた。


この時、私は前日の夜に小学4年生の時に同じクラスにいた友人とのみに行った時のことを思い出した。


時は、5月30日の夜8時頃であった。


またところ変わって、行きつけの焼き鳥屋にて…


店に設置されているナショナルα2000の画面にテレビ山口が映っていた。


この時間は、プロ野球広島東洋カープー東京読売巨人軍の試合の生中継が放送されていた。


テレビの画面に打席に立っている山本浩二選手とマウンドに立っている西本聖投手の様子が映っていた。


実況を担当している中国放送のアナウンサーが早口でしゃべっているのが聞こえた。


そんな中で、私は友人と酒をのみながら話しをしていた。


この時、私はぐでんぐでんに酔っていた。


友人は、困った表情で私に言うた。


「おい都倉!!」

「なんだよ~」

「この辺でやめとけ!!」

「ほっといてくれ!!」

「オメーさ、この辺でいいのじゃないか?」

「だから、オレにどうしろと言うのだ!?」

「そろそろ(大学に)フクガクしたらどうかな?」

「なんや…(大学に)フクガクしろだと!?」


思い切りブチ切れた私は。おっちゃんにホッピーのおかわりを求めた。


「おっちゃん!!一本つけろ!!」


おっちゃんは、めんどくさい表情で『なんぎなやっちゃのぉ〜』とつぶやきながら空になった中ジョッキを持って行った。


ぐでんぐでんに酔っている私は、友人に言うた。


「おい!!おいコラ!!」

「なんだよ~」

「大学大学大学大学大学大学…と聞くだけでもヘドが出るのだよ!!」

「おい、そんなに怒るなよ〜」

「オメーが大学と言うたから怒ってるのだよ!!」


そこへ、店のおっちゃんがホッピーの中ジョッキを持って席にやって来た。


おっちゃんは『この辺でやめとき!!』と言うたあと席から離れた。


ぐでんぐでんに酔っている私は、友人に言うた。


「おい!!」

「なんだよ~」

「大学はなにをするために行くのだ!?」

「なにをするためって…」

「オドレはこう言うのだろ!!…『楽しい時間を過ごすため』だと…」

「そうだよ~」

「ほんならオドレは大学でなにをしていた!?」

「なにをしていたって?」

「オドレの大学の教授センコウの横っつらはりまわしたろか!!」

「オメー、落ちつけよ〜」

「なんだこのやろう!!オドレがいた大学はどんな授業ゼミをしていたのだ!?」

「都倉〜」

「オドレは大学にいた時に、ゴーコンばかりしていたのだろ!!オナゴとチャラチャラチャラチャラチャラチャラチャラチャラチャラ…ばかりしていたのだろ!!」

「ゴーコンはしていたよ…だけど…」

「やかましいチャラ男!!」

「都倉、オレのどこがチャラ男だよぉ〜」

「ゴーコンはしていたよ…そのあとなんだと言おうとした!?」

「だから、いい思い出ができたのだよ…と言おうとしたのだよ〜」

「ふざけるなボケ!!」

「都倉〜」

「だからオドレはダメになったのだよ!!」

「おい都倉、いくらなんでもいいすぎだぞ!!」

「なんや!!文句あるのか!?」

「都倉、大学に行きたいのだったらフクガクしたらどうかな?」


私は、ホッピーを一気にのみほしたあと友人に言うた。


「おいオドレ!!」

「なんだよ~」

「オレは大学にフクガクしないから!!ダンコ拒否する!!」

「拒否するって…」

「ゴーコンサークルガッシュク…教授センコウどもはまともな授業ゼミをしない…だからオドレはだらけてるのだよボケ!!」

「都倉!!いくらなんでもいいすぎだぞ!!」

「ふざけるなボケ!!」

「オレはな、オメーが十分につらい想いをしたからもういいのじゃないか…と思って言うた!!それをオメーがアレコレと拒否するから…」

「ますますはぐいたらしいのぉ!!人生のやり直しと言うたら大学へ行くしかないのか!?」

「だから、オメーがいたコーコーの人が…」

「やかましいチャラ男!!コーコーにいた時のセンコウが学生証を大学にひも付けした!!」

「オメーがコーコーの人は厚意で…」

「学生証を大学にひも付けしたらゴーカクだと言うたセンコウは脳みそが腐っているのだよ!!」

「だからな〜」

「おいオドレ!!やり直す方法は大学しかないのかよ!?」

「だから、せっかく行かせてもらっているのにもったいないじゃないか…」


友人から言われた私は、ものすごく怒った声で言うた。


「おいオドレ!!ここのカンジョウしとけ!!」

「なんだよ~」

「オドレが上から目線でものを言うたから怒ってるのだよ!!」

「言ってないよ~」

「ふざけるなチャラ男!!オレをぐろうするだけぐろうしたから一生許さないぞ!!」

「おい都倉!!待てよ!!おい!!」


(ピシャ!!)


思い切りブチ切れた私は、戸をピシャとしてたあとそのまま帰宅した。


友人は、ものすごくオタついた表情であたりを見渡した。


お勘定は、友人が全額払った。


この日を最後に、あいつとはそれきりになった。



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