第5話
呼ばれて行った先は幼馴染の家。
「久しぶりだわね」
「ええ、久しぶり。どう?」
「うーん、いまいちかな」
「そう、早速だけどこっちに来て」
「うん、分かった」
幼馴染の家は綺麗に整頓されていて掃除も行き届いていた。
子供が居ない、夫婦二人だけの生活故の事かもしれない。
それならと、小さな犬を二匹飼っていて、その母親が子供を産んだと言う。
「可愛い」
彼女の第一声である。
子犬が五匹、目が開いているのかもどうかも分からない。
彼女は愛情のこもった目で、それぞれの子犬を眺めている。
ふと気がつくと、小さいながらもはっきりと目を開けて彼女を見つめている子犬が居る。
彼女は、そっと目を背けるが、躊躇いがちにもう一度、その子犬を見てみると、真っ直ぐに彼女を見つめて、目を逸らそうとしない。
「ハル?」
彼女は、そう言うと生まれたばかりの小さな小さな命を抱き上げた。
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